【JEMCO通信】 ジェムコ日本経営 コンサルティング事業部/広報室 編集

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文責:ジェムコ日本経営 常務理事 グローバル事業担当コンサルタント 高橋 功吉

  2016年がスタートした。今回は、連載中の内容は次回にして、2016年のグローバルでの事業展開課題の一端について述べることにする。

年末になると、いつも注目している調査結果が発表される。一つは、四半期単位で日本経済新聞社が行なっている社長100人アンケート*1だ。毎年年末に発表される内容は、来年について主要な企業のトップがどう考えているかの調査結果が発表される。来年に向けての事業課題や投資意向等を把握するにはよい調査資料だ。また、もう一つ、注目しているのは、毎年12月にジェトロから発表される「アジア・オセアニア進出日系企業実態調査」*2だ。これは、アジア・オセアニア地区に進出している5000社近い企業の回答をまとめたもので、主要国の状況や課題を把握するには、大変よい調査資料である。



◆中国拠点の方向付け

 ところで、昨年末に発表されたこれらの調査結果を見ると、社長100人アンケートでは、国内景気については1年後ということでは、①よくなっている②改善の兆しが出ているとの回答を合計すると77.9%と、大半の経営者がよい方向に向かうとしている。しかし、そのような中で、やはり懸念事項としては、中国経済の動向と言える。中国の景気の現状をどのように認識しているかという質問に対しては、④緩やかながら悪化している⑤急速に悪化しているを合計すると、53.4%の経営者が悪化してきていると認識。さらに中国経済減速による経営影響としては、④ややマイナスと⑤マイナスを合計すると67.6%を占めており、影響内容としては、中国での販売減少、中国への輸出の減少のみならず、中国の工場の生産縮小を上げている企業も26.5%にのぼる。ところで、ジェトロが昨年12月22日に発表した「2015年度アジア・オセアニア進出日系企業実態調査」をみると、回答した中国進出企業874社では、過去1年での従業員数の変化では、1/3近くの32.8%の企業で現地従業員数は減少と回答している。増加したところが22.9%あるものの、これらを見ると、明らかに、中国での生産規模の縮小、拠点の縮小が加速していると推察される。

この背景には、中国経済の減速ということだけではなく、人件費の高騰が実は大きな要因となっている。上海の最低賃金を例にとると、2010年には1120元だったものが、2015年には2020元と、この5年で倍近くになった。ジェトロの同調査でも、経営上の問題のトップは従業員の賃金上昇となっているが、アジア・オセアニアのすべての国の中で、賃金上昇を経営問題としてあげた企業は中国の84.3%がトップとなっている。実際、中国の日系企業では人件費の高騰と共に年々利益が大幅に悪化。生産品目の見直し、さらには、事業構造の変革に迫られている企業は多い。特に、製造業の中でも、繊維や食品といった労働集約型の企業は、赤字に陥っているところが多く、ジェトロの同調査の中国編を見ると、2015年度の見通しとしては、繊維では38.5%、また、食料品では38.1%の企業が赤字の見通しとなっている。

また、中国を輸出拠点にしていた企業は、その役割をASEAN等にシフトするなど、グローバルでの供給拠点戦略の見直しを迫られた企業は多く、労働集約型の生産品目をやめ、中国市場向けの高付加価値商品にシフトするなど、事業戦略そのものの見直しが加速している。


◆ASEANでは、投資したい国はインドネシア、タイだが・・・

 さて、中国に対し、東南アジアへの投資拡大意向は強い。社長100人アンケートの中で、「東南アジアでの事業規模を中長期的にどうされますか」という質問に対しては、拡大するが51.0%、やや拡大するが26.3%と、77%もの企業が拡大を目論んでいる。この背景には、中国市場の動向や中国での人件費高騰問題もあるが、昨年末に発足したAEC(ASEAN経済共同体)の発足も一つのビジネスチャンスと捉えている企業も多い。ASEAN諸国の中で重点的に投資したい国としては、1位がインドネシアの35.9%。2位がタイの30.3%、3位がベトナムの22.1%となっており、この3国が突出している。確かに、ASEAN最大の人口を抱えるのはインドネシアであり、市場という意味でも当然と言える。また、人件費では、まだベトナムは他国と比較すると安いのも事実だ。しかし、これらの国でも、大きな問題は、中国同様の賃金上昇である。特に、インドネシアやベトナムは人件費の上昇が激しい。例えばベトナムでは、ハノイやホーチミンといった地域1で、2011年に155万ドンだった最低賃金が2015年には310万ドンと4年でちょうど倍になった。インドネシアも、地区によって異なるが、例えば、ブカシ県であれば、2011年には1286千ルピアだったものが、2015年には2925千ルピアと、この4年間で、2.3倍になっている。実際、ジェトロの同調査結果を見ると、経営上の問題点としての賃金上昇については、インドネシアが中国に続いて80.5%、また、ベトナムが3位で77.9%となっており、実は、中国と同様の課題を抱えているということだ。

すなわち、現在は、人件費率が15%程度の企業でも、4年も経つと、人件費率は30%を超えることになってしまうということであり、早晩、今のままでは、中国と同様、事業が立ち行かなくなる可能性が高いということだ。

◆◆日本のものづくりが試される時

 さて、2016年のグローバル事業展開ということでは、これらの環境変化からも明らかなように、さらなる製造拠点戦略の見直しが必要になってくるということであり、いかにスピードを持って対応するかが鍵になる。対応が遅れると、それだけで赤字に転落すると共に、大幅な赤字拡大という事態を招くことになる。また、ミャンマーをはじめ、さらに人件費の安い地域への展開やシフトということもあるが、併せて重要なことは、いよいよ、日本のものづくりの真髄が試されるタイミングになったのではないかということだ。すなわち、新たな工法開発を含め、日本のお家芸だったものづくりの進化が、グローバルでどれだけ展開できるかという時期になったということではないだろうか。

すでに、中国などでの工作機や生産設備の展示会では、おもちゃのようなものも多いが、ロボットの展示が増えている。ロボット化、自動化が必須になっているということが背景ということなのだが、日本のものづくりは、単にロボット化だけではなく、そこに、新たな工法を織り込むことで、どうやって作ったのだろうかと言わせる「ものづくり技術」があった。品物を見ればこういうものだとわかるが、どうやって作るのかわからないようなものであると簡単には真似はできない。このことは、以前、コラムの中でも記載したことがあるが、実は、ものづくりのブラックボックス化は日本のお家芸の一つだったはずだ。

どの拠点も、人件費は高騰している。それを凌駕できるものづくりが、これからの日本がグローバルで生き残るためには重要になるが、2016年のグローバル展開の中には、ものづくりをどう進化させるのかというシナリオも大切になるのではないだろうか。新たな工法開発を含めて、日本のものづくりが試される時が来たと言えるのではないだろうか。



*1上記文面の中の日本経済新聞社の社長100人アンケートの調査結果は、2015年12月21日付けの日経産業新聞に掲載されたものから引用。

*2ジェトロの「2015年度アジア・オセアニア進出日系企業実態調査」及び「同中国編」は、下記サイトより引用。

https://www.jetro.go.jp/world/reports/2015/01/4be53510035c0688.html

https://www.jetro.go.jp/world/reports/2015/01/0b534b5d88fcc897.html



文責:ジェムコ日本経営 常務理事 グローバル事業担当コンサルタント 高橋 功吉

 前回は、海外拠点での経営問題を見ると、人災と言ってもおかしくないのではという事項が多く、そういう意味では、出向者人材の育成が極めて重要なのだが、現実を見ると計画的な育成には難しさがあることを述べた。また、出向候補者の選定としては、単に能力だけで判断するのではなく、異文化で仕事をする資質があるか否かが重要であることを述べた。

 今回は、資質のある人材を選定した上で、海外拠点の経営幹部として、赴任前に最低限、身に付けておくべき事項について述べることにする。


◆赴任前研修が真に有効なものになっているか

 赴任前研修や出向候補者研修を行なわれている企業は多い。

実際、海外での仕事に順応できる資質のある人でも、不安事項は多く、それは、異文化の国で仕事をすることへの不安だけではなく、仕事の範囲が大幅に広がることから、未経験の仕事に対する不安と共に、海外の場合は、教えてもらえる人が近くにいないということも背景にある。それだけに、赴任前の研修は極めて重要と言える。しかし、研修内容を見せていただくと、これでよいのかというものが意外に多い。失礼な言い方だが、研修メニューそのものが、経営を担った経験のない人や、海外出向したこともない人が企画したのではないかという内容になっていることが多いからだ。

 それでは、海外での経営を担う立場として、最低でも理解しておく必要のある事項としては、どんなことがあるだろうか。一つには、経営を担う立場である以上、経営の基本についての理解である。これが身に付いていなくては、適切な経営判断や経営の舵取りは難しい。ベースはキャッシュフローへの理解と、具体的な推進方法の理解が必須だ。また、成り行き経営にしないためには、経営計画の策定や日常の経営推進管理といった事項も理解しておく必要がある。さらに、海外では日本の常識は非常識ということも多い。その国で仕事をさせていただくという姿勢で仕事をすることが大切ということだが、海外での常識や海外でよくある問題を事前に理解していないと落とし穴にはまることもある。ローカルの皆さんとの接し方も含めて、先ずは、これら最低でも必要となる知識について、短期間で修得できるカリキュラムは、是非、用意しておきたい。


◆経営の基本としてのキャッシュフローへの理解

 今回は、先ず、それらの中から経営の基本への理解ということについて述べる。

海外出向すると、大抵、役職は1~2階級上になると共に、経営全般を担う立場になることが大半だ。さらに、海外拠点は日本の中の一工場ではなく、独立した法人ということになる。税務調査が入ることもあれば、労使協議等も独立した会社として対応が必要になる。

 今までは、本社のメンバーがやってくれていたというようなことも、自分の責任で行なうことが必要になる。

例えば、資金繰りだ。資金繰りなどは、本社の財務部門や経理部門がやってくれていたことで、今までは、そんなことは知る必要がなかったかもしれない。実際、自分の財布にはいくらお金が入っているかは知っていても、会社にいくらお金があるかは知る必要もなかったという人は多い。しかし、独立した会社ということになると、そうはいかない。資金ショートすれば、倒産ということになりかねない。従業員への給与の支払い、調達先への支払い等で苦労したことなどなかった人が、「資金不足で給与支払いができませんがどうしましょうか」とローカルの経理責任者に言われて、慌てふためいたというようなこともありうるからだ。

 そういう意味では、先ずは、経営の基本となる「キャッシュフロー」についての理解は必須と言える。どうするとお金が増やせるか、どうするとお金が減るか、誰もがわかっていそうな当たり前のことなのだが、意外に、この基本が理解されておらず苦労されている例は多い。もともと経営は、株主や金融機関等から調達したお金を使って、いかにキャッシュを生み出していくかということであり、そこで生み出したお金を使ってさらなる成長発展に向けて投資をし、さらに新たなお金を生み出すというのが、事業を存続発展させていく基本のサイクルになる。従って、ムダなお金の使い方をせず、キャッシュを生み出すには何に取り組む必要があるかという基本がわかっていないと、話しにならないということだ。ちなみに、誰もムダなお金の使い方などしているとは思っていない。しかし、例えば、売掛金であれば相手に無償でお金を貸しているのと同じであり、また、在庫はお金が物になって寝ている状態なので、借金をして調達したお金が売掛金や在庫になっているということは、それだけで金利を支払っているという感覚が持てることが大切なのだ。

 すなわち、どこからお金を調達し、そのお金を事業推進のための資産にどう換えたのかを示したものがB/Sであるが、先ずは、B/Sの中身がわからなくては、有効なお金の使い方にできているかもわからないことになる。

 どの企業でも利益については、うるさく言われており、大抵の人が理解している。しかし、B/Sやキャッシュフロー計算書などは見たことも無いという人が多い。これでは、経営を担うことは難しい。最低でも、資金の組立や利益の組立ができなければ、経営計画そのものの策定もできないし、また、日常の経営管理も難しい。実際、未回収の売掛金が多いにもかかわらず、利益しか見ておらず、利益が出ているにもかかわらず資金ショートに陥ったという事例もある。海外では、支払いを遅らせるのは当たり前という国は多く、日本の感覚で、売ったらお金を支払ってくれるものという感覚でいると、大変な事態になることがあるが、日頃からB/Sやキャッシュフロー計算書、資金繰り表から管理しておくべき事項がわかっていないと、このような事態にもなりかねない。

 先ずは、経営の基本としてのキャッシュフローについては、徹底して事前に勉強して赴任いただきたいということだ。

文責:ジェムコ日本経営 ジェムコ日本経営 取締役 小倉明男


◆「働き方改革」の本質‐第一回 「主体的に働く」とは
 前回、本コラムで「人と組織の活性化‐働き方改革」について紹介しました。そこで、今回から「働き方改革」の詳細について取り上げていきます。第一回は「主体的に働く」ということについて考えてみます。


◆人の持つ可能性をつぶすもの

高度成長時代を生き抜いてきた我々は、後世に何を残してきたのでしょうか。利益、コスト、効率と血のにじむ努力をしてきたのに、夢のない、やりがいのない社会にしてしまったのでしょうか。

最近、各社からご相談されるのは

「事なかれ社員が増えて困っている。言われたことはちゃんとやるのだけれど、それ以外はやらない」

「新しい事や面倒なことにはチャレンジしない人たちが増えてしまった。これで強い会社になるはずがない、何とかよい方法はないか…」

といったことが非常に増えています。

そうした会社の現場にヒアリングしてみると

「実はこんなことを感じているのですがどうも目立つのがいやで…」

「問題だと思ってはいますが、誰か旗振りがいれば私も参加するんですけど…」「やりたいことはあるんですが、会社から無茶な要求ばかり来るのでやる余裕がないんです」等々

可能性の芽はあるのですが、どうも風土やマネジメントがその芽を摘んでいるように強く感じます。
現場の人たちは「やらなければ」という思いはあるのですが、結局行動には移っていないためにストレスが溜まり、自分をかばうために、出来ない理由を自分以外の上司や職場や会社のせいにして不満を言っている、というのがどうも実態の様です。 


◆自分を殺す凶器(言葉)

「どうせ私はこんなレベルです」

「どうせ俺には無理だ」

これらの言葉は、自分を殺す凶器です。

どんなに能力があっても、豊富な経験があっても、この言葉で自分が死んでしまいます。そして、出来ない理由を他人に向けて、自分は正しいのに、と正当化して、世の中との繋がりを遮断して行くのです。こうした否定的な思い込みで囲ってしまう意識の壁(メンタルブロック)、これが自分の可能性も人間関係もすべてを悪くしている原因であるといえます。

これは、上司やコンサルタントもどうすることもできません。唯一ともいえる方法は、このような思い込み、考えが自分自身をダメにしていることに気付き、小さなことでよいので、自ら考え、自ら行動することなのです。

挨拶や朝の散歩でもよいでしょう。ともかく自分で考え、まず行動してみる。そして習慣づける。こうすることで強固に築かれていた自分を囲っているメンタルブロックが崩れていき、前向きで主体的な自分が戻って来るのです。


◆主体的に考え、行動する風土

「こうしたらいいのに」「自分はこんなことがやってみたい」ということを本当に実行に移していける風土やマネジメントがあれば、人はイキイキと働くはずです。

「あれはやっちゃダメ!」「そんなことムリだろー」と、可能性を閉じ込めていませんか。

「それいいね! 難しいけどやってみようよ!!」「失敗してもいいよ。チャレンジしてみよう!」という風土・マネジメントが、今一番必要とされているのです。

「一日8時間労働制に感じた危機感は、労働時間の不足などではない。働くということが、ただの決まりきった作業になってしまうということだ」とは、エジソンの言葉だそうですが、このエジソンの危機感の様に、私たちは単に作業をする人を増やしてはいないでしょうか。例えば、政府が推進する「働き方改革」も、残業を減らそうとか育児休暇を取ろうとか、本質の部分が抜けているように思えてなりません。

本当に必要なのは、自分の成長や夢のために主体的に仕事に取り組むことです。ドラッカーが言う“ナレッジワーカー(知識労働者)”とは、「自ら考え、自ら決め、自ら行動する人」という意味です。これと対極にあるのが“マニュアルワーカー”、すなわち、指示、命令に従い、マニュアルどおり働く、動く人です。各人がいかにして自ら考え、自ら決め、自ら行動して自分の成長を果たしていくか、現代の労働者の大半を占めるナレッジワーカーの大きな課題です。
 

◆自らの意図を持って行うことで、人は幸福感を得る

幸せを感じるのは、およそ半分は遺伝的による、と言われています。

環境要因(人間関係、仕事、家庭、お金、健康)は10%。それは、人間は我々が想像以上に短期間に自分のまわりの環境変化に慣れてしまうからです。

残り40%は、日々の行動のちょっとした習慣や行動の選択の仕方による。特に、「自分から積極的に行動を起こしたかどうかが重要」なのだそうです。自らの意図を持って何かを行うことで、人は幸福感を得るのです。

そして幸福な人は、仕事のパフォーマンスが高く、クリエイティブで、収入レベルも高く、結婚の成功率も高く、友達に恵まれ、健康で寿命が長いことが確かめられているそうです。定量的には、幸せな人は、仕事の生産性が平均37%高く、クリエイティヴィティは300%も高いと言われています。

脳科学的にも、自分で考え自分で決めることで「報酬神経群」の働きで「心地よい」というご褒美が出るそうです。脳内物質のセロトニンやドーパミンがでることで心地よさを感じ、次なる行動へと駆り立てる仕組みなのです。

ですから、幸せになるためにはまず自分から積極的に行動を起こすことです。
私たちの幸せは、未来に向かって昨日より今日の自分を成長させるために、自分で考え判断し、自分の持つ個性と才能を発揮することです。

次回は「夢」について取り上げます。
 

文責:ジェムコ日本経営 ジェムコ日本経営 人材開発事業部 部長 鳥羽 昭仁


◆昨今の人材、組織活性化に関するお悩み

 人材開発事業に携わる中、日頃経営者、幹部、あるいは人事やHRの部門管理者の方から、人、組織に関わるお悩み、ご相談をいただいておりますが、昨今の企業環境を反映して実に多岐にわたります。例えば…


・技術・技能の伝承、中高年シニア社員の活用と活性化がうまくいかない

これは、団塊の世代の完全退職を迎える2025年問題や65歳定年延長(改正高年齢者雇用安定法)などが背景にあります。
 

・次世代幹部社員(リーダー)、グローバル・中核人材の育成不足

ご承知のようにグローバル経営が加速する環境下、例えば若手社員の内向き(安定)志向の増加、異文化コミュニケーション力の不足、変革推進リーダーの絶対的不足と育成の必要性、これらを踏まえた教育体系の見直しの必要性が背景です。

・多様性、一体性(D&I)への対応、女性社員活躍へのサポート体制の不備

例えば、女性社員の育児サポートや復職に向けた支援と効果的な制度・運用、管理職層のパラダイム・チェンジ、マタニティー・ハラスメントの社会問題化などが背景にあります。

・タレントマネジメント;人材と組織の見える化、仕組みづくりがわからない

人材管理データの蓄積・管理・分析と効果的な活用が求められています。
 

・評価・報酬体系の見直しをどうすべきか?

年功序列、終身雇用の職能資格制度がターニングポイントにあるのは周知の通りですが、最近は「ホワイトカラーエグゼプション法」(年収1075万円以上の高度専門職の勤務形態に対する、時間ではなく成果による賃金決め)の法改正検討なども背景にあります。

・就業形態の変化への対応をどうすれば…派遣(有期)社員や限定正社員の能力測定の基準や諸制度の再構築は…

例えば改正労働者派遣法を受けて、企業はどのように対応していけばよいかなどです。
 

◆「人材」・「組織」・「現場」の3つの開発

 こうした人に関わる悩み、組織の活性化への取り組みへの対応では、「働き方改革~人と組織を元気にする~」との全体観で、便宜上デフォルメして以下の3つの「開発」を基本コンセプトとして展開しています。

・「人材開発」

・「組織開発」

・「現場開発」
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①人材開発

ここでは人事やHR、そういう機能を持つ部門に対して主に教育研修等を提供しています。例えば、「内外のグローバル化対応」としてグローバルマインド醸成、リーダー育成、他階層別研修など。「働き方の多様化対応」としてダイバーシティ対応研修などがあります。 

②組織開発

これはもう少し上位というか大きなテーマです。人材開発の周りにあるような大くくりであり、経営トップ、経営企画、管理部門の管掌役員の方に対する提案になります。例えば、「組織風土」とか「企業文化」の問題や、人を活かすためのいろいろな仕組みづくり、また、どのように適材適所に人を配置するか、その前提としてどんな人材がどのように分布しているのかといったことの見える化、(いわゆるタレントディベロップメント)あるいは、それらに付随する評価・報酬・処遇をはじめとした制度・仕組みをどのように構築していくかなどです。

③現場開発

現場起点での人の活性化、モチベーションの向上、生産性の向上といった、工場長とか営業部門長など現場の第一線のトップの方のお悩みへの対応です。

例えば技能・技術伝承対応として実務ワークショップや伝承者育成、ナレッジエンジニアリング、あるいは実務とマインドの融合(マインドマネジメント)を実施しています。

◆「働き方改革」

 当社は現場での改善・改革指導で成果を出すことが元々強みですが、定着化、永続性のためには人材開発(継続的な人材の育成)、組織開発(風土改革、規範変革)、現場開発が連動して取り組まなければ達成できません。いま、経営者・幹部の方からは異口同音に

・“ことなかれ社員”が増えた。一人ひとりがもっと当事者意識を持って自ら考え、動ける。そんな社員を育成しなければ…。

・社員が活き活きと働ける。仕事を通じて向上しようという気持ちで、わくわく楽しく仕事ができ、生産性や品質も向上する。そんな職場にしたい…。

等々の話題が、投げかけられています。

次回は「働き方改革」の詳細についてご紹介したいと思います。

文責:ジェムコ日本経営 常務理事 グローバル事業担当コンサルタント 高橋 功吉

前回は、グローバル本社機能として整備すべき事項について述べた。その前の回でも述べたが、海外拠点の経営がうまくいくか否かは出向者に起因することがほとんどだ。それだけに、定期的な監査や、管理帳票の見直しで問題を早期に発見して対策が打てるようにすることは重要なことだが、やはり、そのような問題を起こさず、経営の舵取りをするためには、出向者人材を適切に育成することが基本と言える。併せて、海外拠点がどんどん拡大する中で、出向させられる人がいないと悩まれている企業も多い。そういう意味では、いかに短時間で出向者人材を育成するかも課題と言える。今回からは、出向者人材をいかに育成するかということについて述べる。
 

◆計画的な育成とは言うものの実質的には無理

 海外出向すると、担当する分野が極めて広くなると共に、役職も日本での役職から1~2階級上になることが大半だ。当然、専門分野だけを知っていれば良いということにはならない。そういう意味では、計画的な育成を図るには、色々な部門の経験を積むことが必要であり、そのような育成ができればそれに越したことは無い。実際、将来を担うであろう人材を明確にして、ローテーション計画を立てられている企業もある。しかし、この方法は、ものすごく時間もかかると共に、実現できていないのが実態だ。筆者のご支援先でも、出向候補者人材のリストがあり、その育成計画が記載された計画書はあっても、各部門のニーズや、その人が抜けると業務に支障をきたすという理由で、結局は異動できないままになっているということが大半である。計画的なローテーションは、大抵、絵に描いた餅になっていることが多いということだ。

また、それ以上に多いのは、海外での拠点新設が急に前倒しになったり、急に出てきたりしているケースだ。これは、客先の要請によるということもあるし、そこに事業機会があると判断すれば、逸早く進出した方が得策という経営判断が働く場合も多い。そうなると、計画的な出向者の育成どころではなく、今すぐ出向させられる人材は誰かという話しが突然出てくる。

すなわち、計画的な育成が図れるのであれば、それに越したことは無いのだが、実質的には無理というのが現実の姿ではないだろうかということだ。

◆出向候補者の選定・・・先ずは資質があるか否か

 それでは、どうするとよいだろうか。出向候補者の選定にあたって、よくあるのは、出向先での仕事ができる人(できそうな人)ということで選定するケースが多い。しかし、これだけで選ぶと失敗することがある。一番大切なことは、海外出向者に求められる資質を備えているかということだ。実は、国内で優秀だから、海外でもできるとはならないケースが多いからだ。筆者の経験した事例では、優秀な経理責任者にもかかわらず、海外での生活が不安で、うつ病になってしまい、赴任直前に取り止めることにしたという例もある。また、出向したものの、その国の文化や風土が受け入れられず、いつ帰任できるだろうかということばかり考えて、ほとんど仕事ができていないというケースもある。
 そういう意味では、日本と異なる文化を受け入れ、また、多少のことでは動じない強いメンタリティを持っているということが海外出向者に求められる必要条件と言える。特に、赴任先が、日本と比較すると劣悪な環境にあるというような場合は、なおさらである。従って、選定にあたっては、仕事の内容という前に、先ずはこのような資質を持っている人かどうかで選ぶ必要があるということだ。


◆短時間で育成を図るには・・・先ずは何を事前に勉強する必要があるかを明確に

 さて、資質があるという人の中で、出向先の地位や仕事内容を踏まえて、それに対応できる人を選定することになる。その場合、出向者の地位や仕事内容から、出向者に求められる要件を明確にしておくと良い。その中で必要となる知識について、出向候補者が修得していないものについては、事前にそれを修得する場を用意することが必要となる。一般的には、一つには、経営責任者や、経営幹部として出向するケースが多いので、経営の基本とマネージメント、また、海外では日本の常識は通用しないので、異文化への理解と対応等については、最低でも理解しておく必要がある。(これについての詳細は、次回以降、述べることにする。)

 もう一つは、その事業を進める上での専門知識だ。例えば、品質や生産技術といった、独自の規格や専門知識が必要という場合は、それらを修得しておく必要がある。これらは、大抵は、それを専門とする部門に行って、現物や帳票、マニュアル等を見ながら、ポイントを学ぶ必要がある。いずれにしても、出向者に求められる能力や知識要件が整理されていれば、何を事前に修得しておく必要があるかはわかり、それを短時間で研修できるようにするということだ。

◆相談できる関係を築く

 ところで、そうは言っても、少しくらい研修しても、専門知識については、すぐに自分のものにするというのは難しい。研修で大切なことは、出向して事業推進をする際に、必要となる知識の引き出しを用意しておくということだ。すなわち、すべての分野の専門家になる必要はなく、その分野については、誰に聞けばよいかがわかっていれば、仕事はできるということなのだ。そういう意味では、研修にあたっては、このことは、誰に聞くとよいかという相談役を明確にして、気軽に相談できるような関係を築けるように配慮することが大切ということだ。そういうことであれば、短時間で、必要となる知識の引き出しが準備でき、海外に出向しても、何とか仕事はできるということになる。

 次回からは、経営幹部として、出向する人には、是非、理解しておいていただきたい事項について述べることにする。

文責:ジェムコ日本経営 執行役員 ニュービジネス開発事業部 事業部長 財田 和典 


◆“神業”の存在

 今回は、“この分野では誰にも負けない”という高度な専門技術を有するシニアの技術者による技術コンサルティング。そんな“神業”の一端を、今回ご紹介します。(守秘義務の関係で詳細にお伝えできないのですが、なんとかイメージだけでもつかんでいただければと思います)
「技術の神様」のホームページは、コチラ


◆<例その1>鋳物の現場 「3分で状況を解明、課題を即解決!!」
 「ある部品を鋳物メーカーから供給してお客様に納品したら破損した。当社には鋳物に詳しい者はおらず対策に困っています。ジェムコさんには鋳物の専門家はおられませんか…?」
 

機械メーカーからこのようなご相談があり、早速、取引先の鋳物メーカーに “鋳物の神様”( 技術コンサルタント)と伺いました。鋳物の神様は、現場をサッと見て、ものの3分ぐらいで外に出てしまいました。私は、体調でも悪いのかな…と心配しました。ところが、技術の神様は、「もう分かったからいいんだ!」といいます。


実際、鋳造品の破損部を20倍の顕微鏡で観察したところ、微細な巣(鬆)が無数に入っていました。


「中子(ナカゴ 空洞部を作る型)に水溶剤を使用しているので、主型の型合わせの直前に、バーナーで主型の表面をよく焼いてアルコールを飛ばさないとダメですよ。」


また、他の鋳造品も見てもらったところ、


「全体的に湯を入れる口が小さすぎますよ。これでは製品の端っこでいろいろな不具合が起きますよ…」


それから、鋳物ですから非常に熱い。何度も火を止めたり、戻ったりで効率も悪い。炉からの出湯から型への注湯まで(炉⇒大取鍋⇒保持炉⇒子取鍋⇒型)へと湯が移る度に空気にさらされ、その度に湯の温度が下がってしまいます。

「だから元の温度は高くないとダメですよ」


等々、その場で不具合の原因を即座に見抜き、変えましょうと改善しました。先方もビックリされました。現場で3分で問題解決し、具体的な技術コンサルティングの導入へと相成りました。


◆<例その2>精密加工の現場「大学で教えない基礎も解説」
 ある精密加工現場での例です。機械加工の現場の方は「機械加工の基礎は分かっとるわい」と言われます。

それに対して技術コンサルタントは、図、資料などを見せて、例えば

『切削とは、削られる材料とそれより硬い材料のぶつかり合い、こすり合い』

と分かりやすく解説します。現場の方もこうした説明はこれまでに聴いたことはありませんでしたから、初めて分かってきます。

また、機械加工の位置づけと流れについては、図解を用いながら「『設計』⇒『製図』⇒『機械加工』⇒『組立』⇒『完成』という全体の流れを考えて仕事をするんですよ」と、これもわかりやすく解説します。現場の方はこういった形ではほとんど教わったことがありません。


また、

「よい切削性能を得るための要因」について、いわゆる「魚の骨図」(特性要因図)

などを既にコンサルタントが持っていますので、現場の方に時間をかけて考えさせるのではなく、実務に即した「切削の基礎」を分かりやすく教えます。


あるいは、固有技術のみならず、仕事の取り組み方など、大学でも教えない基礎をやさしく教示します。これらはほんの一例ですが、マネジメントコンサルタントとは異なる 技術コンサルタントの仕事のイメージはこのような現場密着型で進められます。


 確かに“神様”は高度な専門技術に詳しいコンサルタントですから、先ほどの鋳物の例のように、現場でどんどん具体的に問題を解決するのですが、その一方で、現場の方に対しては、神様オリジナルのテキストや図解資料などをきちんと提示しながら、ものづくりの原理原則ということを分かりやすく教えることも多くあります。


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文責:ジェムコ日本経営 常務理事 グローバル事業担当コンサルタント 高橋 功吉

今まで、海外で発生する問題と対応について述べてきた。前回は、それらのまとめとして、本社機能の一つとして、監査と事前の出向者教育の重要性を述べたが、今回は、これらグローバル本社の機能として整備すべき事項について述べることにする。基本的に、グローバル本社機能としては、大きく、3つの機能が求められる。
 

◆1.管理・牽制機能

 一つは、管理・牽制機能である。これは、前回述べたことだが、海外拠点が日頃から管理すべき事項を、管理帳票として整備し、それを使って日頃からグローバルに管理推進する機能である。人災を防止すると共に、グローバルに計画に基づく経営推進を図るための基本として、これらの整備は重要だ。併せて、管理帳票と共に、事前の経営見通しを踏まえた先手の対策指導も行なえることが望ましい。グローバル各社が計画に基づく推進を図ることが連結での計画達成を図ることになるからだ。また、海外各社への投資が計画通りに回収できているかという投資回収管理も大切だ。課題会社がどこかを把握し適切な対応策を打ち出していくことが必要だが、これを把握するためのベースは、これらの管理ができていることが基本になる。また、前回述べた定期的な監査(経営監査や品質監査、環境監査等)で、帳票だけではわからない問題を、現場に出向いて確認することで事前に問題を発見し、早期に問題の芽を摘み取るようにすることも重要な機能である。


◆2.戦略機能

 二つ目の機能は、グローバル戦略機能である。常に経営環境は変化する。また、市場も変化する。課題拠点があるのに放置したままというのでは全社の足を引っ張ることになりかねない。また、グローバルに事業を拡大するためには、新たな市場獲得を目指した展開が必要不可欠である。新たな市場開拓、そのための供給拠点戦略、また、供給拠点の見直しや、既存拠点の統廃合を含めた再編等、常に時代変化を踏まえて的確な戦略を打ち出していくことが大切だ。そのためには、これらの戦略検討に必要な情報が整備されていることも重要だ。例えば、どの拠点で製造するといくらなのかといった原価情報一つがわからないのでは、供給拠点戦略を検討するのにも一苦労ということになる。これら常に戦略を見直し、また、検討していくための情報の整備も、適切な戦略を立案するためには大切ということだ。
 

◆3.サポート機能

 三つ目の機能は、グローバルサポート機能である。情報システムや法務、また、人事やものづくり等、各拠点へのサポート機能である。各拠点それぞれで、この機能を持つのは非効率であったり、難しいというものは、グローバル共通でのサポート機能があると有効だ。最近では、地域本社を設立する企業も増えてきたが、地域としての戦略の立案と共に、地域としてのサポート機能、財務センター機能等を地域本社に移管して、現地に即した迅速な意思決定や現地に即したサポート体制を築いていくということがその狙いである。実際、各国で法律も異なるし、また、労働環境も異なる中で人事制度や採用方法も変える必要がある。それぞれの地域で行なった方が有効ということが多いからだ。

◆内なる国際化の問題

 ところで、これらグローバル本社機能の整備と共に、やはり重要なことは、内なる国際化である。ある海外拠点K社社長の愚痴を紹介しよう。

「日本の各部署から、すべて日本語で、色々な資料を出せと私のところに送ってくる。現地語でとまでは言わないが、せめて書類は英語にしてくれれば、そのままローカルに渡せるが、すべて日本語では翻訳しなければならず、これらに対応していたのでは、まともに現地の経営もできない。しかも、送ってくる書類は、各事業部門別に、内容は同じようなものにもかかわらず、全部様式も違う。せめて、帳票はグローバル共通にして、ローカルメンバーがわかる様式にし、直接、日本の担当者はローカルメンバーとやりとりしてくれ。」

さて、皆さんの企業では、いかがであろうか。現地の出向者は単に日本との連絡窓口というようなことになっていないだろうか。グローバル化の加速には、経営の現地化の加速と共に、内なる国際化は必須条件となる。日本人が誰もいない海外拠点となれば、どうしないといけないかということだ。また、そのような状態で適切な経営推進を図るためには、グローバル本社としての管理・牽制機能等は必須ということになる。特に、海外拠点の増大に伴って、これらの体制構築が重要なタイミングになっている企業は多い。まだ、十分に整備ができていない企業は、意識してこれらの体制構築を推進されてはいかがだろうか。

文責:ジェムコ日本経営 常務理事 グローバル事業担当コンサルタント 高橋 功吉

今まで、10回に渡って、海外で発生する問題と対応について述べてきた。今回は、これらのまとめとして、このような事態を発生させないために、本社機能の一つである監査と事前の教育の重要性について述べることにする。先般、日本を代表する大手の電機メーカーでの不正会計処理問題が話題になったが、これも、本来であれば、適切な監査機能が働いていれば防げたのではないかとも思われる。実際に色々な経営事故が発生する前に、その芽を摘んでおくことが、グローバルに経営推進する上で大切なことと言える。

◆管理事項の明確化

 いずれの企業も、海外各社の経営数値や品質データ等については、毎月確認している。しかし、それを見ているだけでは、問題に気付けないというケースは結構多い。いつの間にか滞留在庫を抱えていたり、また、滞留債権を抱えていたりしたりどうなるだろう。これらは、B/Sの数値だけを見ていても、内訳が記載されていなければ、在庫が少し多そうだなとか、売掛金が少し多いような気がするが・・・程度の気付きができればよいほうで、ある程度、計画の利益が計上できていれば問題無し、と見逃してしまうことが多い。実際、本社側で海外各社の管理をしている部門が、キャッシュフローをわかっておらず、売上と利益しか見ていなかったために、ある日突然、資金が回らないので、借入にあたって親元保証をして欲しいと依頼がきて、初めて不良債権の山になっているという問題に気付いたという事例もある。

このようなことにならないためには、海外子会社を管理する上で、何を管理すべきかを明確にしておくことが大切だ。また、これらは、日常、海外各社が管理事項として確認すべき事項でもある。例えば、滞留資産(定義が必要だが)の状況や、未回収債権の内容等は重要な管理事項として現地での管理と共に本社にも報告される必要がある。さらに、結果の決算では間に合わないので、先手で資金や利益の見通しを出し、事前に対策を打てる仕組みを作ることも大切だ。言い換えれば、これらの管理ができるように、先ずは、管理事項や管理の方法を明確にし、全社的に統一して管理できるようにすることが、大切と言える。


◆監査の重要性

 併せて、数字等の報告だけでは、適切な経営推進が図られているかどうかはわからないので、定期的に、現地に出向いて、現場・現物・現実で確認することが大切だ。実際、現場を確認してみると、適切な棚卸がされておらず、不明な在庫や、あるべきものがないということがあったり、協力企業に無償で支給している材料の管理が杜撰だったり、遊休設備が放置されていたり、固定資産台帳の整備が不十分だったり・・・と、経営数値には表れていない問題が発見されることが多い。また、それらを調べていくと不正が見つかることもある。J-SOX対応を含めて内部監査の体制を整えられている企業もあるが、正直、人材不足やコストもかかることから、現地の監査が適切に行なわれていない企業は多い。また、体制ができていても、監査内容が今ひとつという例もある。

 この原因には、経営の基本が理解されていないというケースが多い。例えば、キャッシュフロー経営の基本ということからすると、先ずは、B/Sの健全性を確認することが必要となり、現金の管理から売掛金の内容、棚卸資産の状況・・・と、現場でこれらをチェックしていく必要があるが、基本がわかっていないと場当たり的なチェックになってしまうからだ。また、海外でよくある問題を踏まえて、監査項目を設定しておくことも大切だ。

 

◆事前教育の重要性

 実際、グローバル化を図るには、経営の基本については、出向前の事前の教育と共に、グローバル本社としての役割を担う方々も含めて、しっかりと勉強する場を作ることが、海外で問題を発生させないためには重要と言える。今、ジェムコ日本経営では、海外出向される方々への研修を多数実施させていただいている。もし、これらが十分できていないと感じられる企業様は、是非、お声掛けいただきたい。海外で発生した数々の問題事例も交えて、経営の基本から工場運営の基本等、海外出向される方が身につけておくべき事項をおさえた研修になっている。


文責:ジェムコ日本経営 広報室 マーケティング担当 安村亜紀

◆今月のランキング
先月7月に大阪出張したときのこと。ミナミの街にいると中国語しか聞こえてこない。特にドラッグストア、ラーメン屋においては、東京以上の中国人の多さと爆買いっぷりに驚いた。物凄い物欲と消費力!!
一方、現在、夏休みシーズン。なぜか私の友人の北米旅行率が高くフェイスブックをみるとアメリカの消費者事情が沢山書いてある。それを眺めるにつけ、アメリカで人気の日本製品は、中国人の爆買い対象商品と殆ど変りないことに気づく。ついでに欧州の事情を調べてみると人気商品の顔ぶれは殆ど同じ。では、どんな日本の消費財製品が売れているのだろうか。SNSの情報を纏めてみた。


◆日用品
「紙オムツ」

特に香港や中国、アメリカでも、日本製の紙オムツがどこも品薄だという。買い占めているのは中国系の人。しかも日本産の紙オムツを、中国人が日本で買い占めて中国で転売して大儲けしているらしい。特に富裕層から絶大な支持。中国・韓国では、一度でも日本製の紙オムツを使うと、自国製品では赤ちゃんが満足しないという。日本製の「紙おむつ」は、世界的に見ても驚くほどの多機能で高性能。「ムレ防止」「フィット感」といった、言葉を発せない赤ん坊の要望を汲み取った見事な出来になっている日本製の紙オムツは、海外の競合製品と比較しても割高だが、世界各国から高い評価を得ている。
150804_コラム図01_紙おむつ

「爪切り」

外国の方に驚かれた、感動された日本製品教えて下さい!と問うと必ず出てくるのが、爪切り。“切れ味”がぜんぜん違うという。アメリカ人の友人に聞いたら、一度、日本製を使用したら、アメリカの爪切りとは無縁になる。「パチ、パチ」鋭く切れる日本製に対して、アメリカ製は「パチーン、パチーン」と力が5倍かかるし、切った爪が飛び散るらしい。米amazonの売上ランキングではネイル・クリッパーと入力すると日本製がトップに来ている。
150804_コラム図03_爪切

「マヨネーズ」

特に、アメリカ人を虜にしているのが「キユーピー」のマヨネーズ。アメリカのAmazonでは、海外メーカーを抑え、マヨネーズ部門の売上第一位に君臨。レビューでは、10人の内、5人が★5つ。「キューピーを試したら二度と元のマヨネーズには戻れない」「日本のマヨネーズ食べたら外国産のマヨネーズ食べれなくなるってくらいにキューピーのマヨネーズは美味い」などと絶賛のコメントが続く。海外のレストランでは、キューピーマヨネーズを使用することで料理に付加価値をつけているところまであるそう。
150804_コラム図02_マヨネーズ


◆日本のお菓子が全世界で大人気
「明治のチョコベビーやアポロチョコ」

日本のお菓子は全世界で大人気だ。日本ほど多種多様なお菓子をかわいいパッケージングで販売している国はほかにない。定番商品の明治のチョコベビーやアポロチョコが、米amazonで人気だ。レビューワー全員が満点(笑)。「すっかり中毒」、「これを愛せない者はいない」「チョコといちごラブの人のマストアイテム」というコメントが続いている。

⇒米amazonで販売している明治チョコベビー

⇒米amazonで販売されている明治アポロチョコ

「マルカワのガム」

昔懐かしいオレンジとかグレープのマルカワのガム。現在は駄菓子屋ではなくコンビニで20円で販売されている。レビューの平均点は3.2点とそれほど高くはないが、それでも12人が★5つの満点です(笑)。駄菓子でもこの人気。

⇒米amazonで販売されているマルカワのガム
 


ところで、これらの消費財製品は、専用の製造機械や原材料、生産技術など日本人らしい細かな工夫があってこそ作ることができる。すべからく、このような日本のヒット商品を海外で作ってもっと売ろうとすると機械や材料、生産管理などの日本人技術者必要になる。こういったものを仕組みとしてセットで売りに行けば日本の製造業はもっと潤うのではないかとずっと思っている。


文責:ジェムコ日本経営 広報室 マーケティング担当 安村亜紀

◆今月のランキング
2015年2月から今日までの間、在庫削減セミナーを全国で展開してきました。総勢約200名以上の方にご参加いただき、在庫にまつわるアンケートに回答頂きました。1件1件内容をすべて見させていただいたところ、課題の傾向が明らかになりました。

N=180、複数回答可
1
<課題の項目詳細>

▽計画:販売計画(見込み)の精度が低い 在庫過多:在庫過多になる

変動:販売数のバラツキが大きく在庫を持たざるを得ない 属人:業務が特定の担当者に依存している

欠品:欠品が発生する、廃棄:製品廃棄が発生する 可視化:在庫の状況がタイムリーに把握できていない

品目多数:全ての製品の調整に手が回っていない、工数:調整業務処理に手間と時間がかかる

新製品 :新製品の販売計画と実績が大きく異なる(計画の精度が低い

 

◆表層にある問題は計画と在庫過多ですが・・・

そもそも販売計画精度に問題があり、そのために在庫メタボ(在庫過多)や欠品、また、廃棄になるという事態がつまびらかになっています。背景としては、業務が属人的になっていたり、需要変動の大きさに対応できていないことがあげられます。すなわち、販売見通し精度の悪さへの対応、販売のバラツキが多い商品への対応ができていないということです。

具体的な対応策を検討するためには、商品別の需要特性を踏まえた在庫基準の設定や、需要変動の多い商品については生産対応方法の見直しを行なう等、商品の需要特性(数量変動の大きさや、販売間隔のバラツキ)にあわせた対応が必要になります。

実際の現場では、生産計画、販売計画、調達計画など計画系の部門、生産を行なう生産部門や出荷業務を行なう物流部門、販売する営業部門のコミュニケーションが上手くいっていないという状況が問題になっています。

在庫は何も、調達部門や生産部門だけの責任ではなく、あらゆる部門の仕事の結果として存在します。関係部門が正しい議論ができるように、先ずは分かりやすくデータ加工とビジュアル化を図り、その上で、色々ある在庫のパターンを踏まえて、原因と対策を考えていくということが大切ではないでしょうか。


正しい在庫の状態とその原因がわかれば、短期間で在庫を減らすことも可能になるということを、2月から6月のセミナーを通じてお伝えしてきました。在庫をみれば、生産のまずさ、販売計画のまずさ、物流のまずさ、調達のまずさ等々・・・多くの病が見えてきます。在庫スバリ診断サービス を開始してからというもの、実に多くの在庫メタボ問題のご相談を頂いておりますが、実は、在庫メタボが問題なのではなく、メタボ以前にあった他の病が見つかることが非常に多い状況です。

中国人観光客による爆買いなど予想不可な変動要因が多い昨今。各企業さまの在庫の健康状態は如何でしょうか? 



回答者属性
■調査期間:2015・2月~6月
■場所:東京、大阪、名古屋、広島、福岡の企業のうち180名様の回答
■業種:機械、化学、食品、輸送機器、電子機器、電子機器等の企業様150624_メルマガグラフ2

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文責:ジェムコ日本経営 取締役 グローバル事業担当コンサルタント 高橋 功吉

前回は、安全について述べた。今回は、税務リスクについて述べることにする。これは、海外拠点ということだけの話しではなく、全社的に徹底すべきことなのだが、特に海外に赴任される方の中には、税務についての知識がないまま、税務調査で多額の追徴という事態に陥り、驚かれるということもある。税務の専門家ではなくても、海外で仕事をする以上、基本的な事項についてはおさえておきたい。
 

◆移転価格問題

 もともと、どの国でも税務調査に入る目的は、少しでも税金をとりたいという目的で調査が行なわれる。そこで先ずチェックされるのが移転価格だ。よくご存じの方も多いと思うが、日本を含めたグループ企業が存在し、グループ企業への取引がある場合、その取引価格の妥当性をチェックされる。例えば、グループ外の企業に100円で売られているものを、グループ企業には80円で販売していたとすれば、20円分の利益が移転されていると判断され、それらについては本来利益があったはずとして税金が追徴されることになる。うちの拠点は儲かっているからグループ企業には安く売ってあげても問題ないというような安易な判断をしてしまうと大変なことになるということだ。

ちなみに、移転価格の設定には、大きく次の3つが基本となる。

1.独立価格比準法(CUP法:Comparable Uncontrolled Price Method)

2.再販売価格基準法(RP法:Resale Price method):

3.原価基準法(CP法:Cost Plus Method):

ここでは、これらの解説は省略するが、大切なことは、税務調査が入っても、それが適切な価格設定であることを示せるようにしておくことである。実際に、海外でも税務調査が入ると、資本関係を含めた関係企業のリスト、関係企業との取引内容等の資料の提示が求められる。そういう意味では、どの方法で移転価格を設定するのかを決め、それに基づいて価格設定がされるようにしておくことが望ましい。日頃から税務調査はあるものという前提で、これらの基本を理解して経営の舵取りをすることが必要と言える。また、事前確認制度を活用して、事前に税務当局に関係会社との取引価格が独立価格であることを確認するというのも方法だ。


◆出向者の個人所得課税問題

たまたま、筆者が海外拠点の経営診断をさせていただいた企業でも見つかったことがあるのだが、出向者の個人所得が合算されずに申告されているという問題だ。出向者の所得は現地給だけではなく、日本で支払われる留守宅手当等も含めて合算して申告する必要があるのだが、現地での支払い分だけしか申告していないと、多額の追徴をされるというケースがある。実際、インドで現地給だけでしか申告していなかったのが、日本で国内給が支払われていることが知られてしまい、多額の追徴をされる事態になったという企業もある。この原因は、個人所得税の管理をする部門がこれらを知らなかったり、日本の国内給の情報が伝えられる仕組みができていなかったりということが原因だが、このようなことのないように、仕組み面も整備しておくことが必要だ。赴任を終えて、帰任しようとしたら、出国時に税関で納税が完了しているかチェックされるという例さえある。


◆全社的に税務リスクの啓蒙も必要

日本から海外拠点に出張する場合一つも、目的によって、その費用を日本が負担すべきか、海外拠点が負担すべきが違ってくる。海外拠点に支援に行くのであれば、当然、渡航費と共に支援費も海外拠点が負担すべきだ。そうではなく、グローバル本社として監査に行くというのであれば、これはグローバル本社の仕事ということになるので日本で負担ということになる。出張申請用紙の中に、海外支援と記載すれば、当然、海外拠点から支援料をもらっているはずということになってしまう。安易に「支援と書いておいた方が体裁が良い」というような申請書の書き方をしてしまうと、追徴を受ける原因になってしまう。そういう意味でも、全社的に税務リスクの啓蒙も必要と言える。

文責:ジェムコ日本経営 取締役 グローバル事業担当コンサルタント 高橋 功吉

前回は、災害が発生した時に備えた保険の付保について述べた。今回は、安全リスクへの対応について述べることにする。日本は世界の中では極めて治安の良い国だけに、日本からの旅行者を見ていると、安全に対しての意識の低さに驚くこともあるが、海外に赴任する場合は、事前に安全対策についての徹底も大切だ。
 

◆その国の治安情報を踏まえた日頃からの対応

 国によって、治安は異なる。従って、渡航前には、外務省の海外安全ページ等で、赴任国の治安情報や対策等をよく読んで、現地事情を理解して赴任することが大切だ。特に、治安の悪い地域では、安全対策についてまとめた資料を提供している大使館もある。どのような住居にすべきか、寝室への施錠の必要性、行動を予知されないようにすることの大切さ、また、強盗にあった時を想定して、お金が渡せるようにしておくといった種々の注意喚起がされている。それらについては、事前に十分目を通しておいていただきたい。

ところで、筆者が最も重要だと思っていることは、それらの情報を踏まえ、どれだけ日頃から安全に心がけた行動をとるかということだ。それだけで、身を守れる確率は随分と高くなる。

基本は、どういう時に狙われやすいかを理解し、それを踏まえて「狙われやすい状態を作らない」、また、「狙われやすい時間を短くする」ように日頃から心掛けることが大切だ。例えば、車に乗っている時であれば、襲われるのは停車時が大半だ。ということは、赤信号の時でも、できるだけ停車しないように、早めにスピードを落としてノロノロでも動くような運転をする。また、乗り降りする時が危険なので、必ず、周囲を確認する癖をつける等、日頃から些細と思われることにも気を使うことで、身を危険にさらす確率はかなり落とすことができる。

日頃から被害にあわないように意識して行動することが大切であり、自分の身は自分で守るという意識を忘れてはならないということだ。

随分以前の話しなのだが、ある国に出張した時に、現地で案内してくれた方が、「できるだけ警察官が立っている通り」を通るようにしているという話しをされた。「それは、警察官がいる方が安全だからということなのですね」と言うと、そうではなく、「警察官は自分の身を守るために安全なところにしか立たないからですよ」と笑い話のようなことを言われたことを今でも覚えている。その国で生活するには、どこが危険かを知り、それに対応した行動をとるということしか身を守る方法はないということだ。

◆比較的安全と言われる国でも身の危険にさらされるということも

ところで、治安が比較的良いとされる国でも、身が危険にさらされるということがある。少し前になるが、タイで日本人の工場長が帰宅途上の車の中で、拳銃で撃たれたという事件があった。このような事件の発生は恨みによるものが大半だ。

注意しておきたいことは、例えば、廃棄物処理業者等は反社会的勢力の組織の一員であったりすることが多い地域もあり、そのようなところでは、現地事情のわからない日本人が表に立つべきではないということだ。きちんとした廃棄処理をしていないのではないかとか、引き取り単価や重量をごまかしているのではないか等の疑問から、業者を変更しようというような動きを日本人出向者が表に立ってやると恨みをかい、身の安全が脅かされるということにもつながる。このあたりの関係は、実はローカルメンバーならよく知っているはずであり、先ずは、日頃からローカルメンバーとのコミュニケーションをしっかりとり、ローカルに任せるべきことはローカルメンバーに任せるということが大切だ。


今、日系各社は、新興国はじめ新たな国々への進出を加速している。貧富の差の激しい国であれば、それだけ身の危険が増すケースも多くなる。身の安全を守るためには、先ずは、現地事情をよく理解し、それを踏まえた行動をすることだ。また、日頃からローカルメンバーとのコミュニケーションを図り信頼関係を築くことが大切だ。ローカルメンバーとの信頼関係が築けている人であれば、ローカルが教えてくれたり、助けてくれるということが多いからだ。これらは、現地で仕事をさせていただく上での基本でもある。

文責:ジェムコ日本経営 広報室 マーケティング担当 安村亜紀

◆今回のランキング(というよりグラフ)
今後10年20年を見据えた際、キーとなる、クラウドコンピューティング、ライフイノベーション、サスティナビリティ、これら3つのメガトレンドに対する課題認識と、現状の取り組み度合いの乖離がかなりあるなあと感じるこの調査結果。このグラフは、2014年の9月に実施した未来予測1Dayセミナーの来場者に聞いたアンケート結果をまとめたものです(回答数88名、来場者属性はhttp://jemcoblog.doorblog.jp/archives/41152247.htmlを参照。)アンケートコメントを改めて眺めてみると各社、今後の事業の方向性が薄ボンヤリとしていて、なかなか具体的な取り組みにまで踏み込めていないという書き込みがかなり多くありました。開発や事業テーマは何となく沢山出てきているが、何をどのような優先順位で、どうやって、取り組めば良いのか暗中模索であるような言葉も沢山ありました。
150526_メルマガグラフ


一方、モノに溢れた世の中ですが、まだまだチャーミングな製品が出てきて楽しくもあります。
例えば、全自動化粧マシーン、顔用プリンター「MODA」。顔面の凹凸や配置をスキャンしてマッピング、全自動でメイクする装置。スマホのアプリでサンプルから希望のメイクを選んで顔を入れれば、わずか30秒で下地やファンデーション、そしてハイライト、アイメイク、チークや口紅までを自動で施してくれるそうです。ズボラ婦人の名をほしいままにする私にとっては、「なんと都合のよい製品だこと!」。客観的にベストな化粧方法で、自動描画してメイク時間が浮くのは、本当に助かる。子育て介護家事などで忙しいワーキングウーマンの救世主となるかも!と思うのは私だけでしょうか。
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1504/06/news100.html


もう一つ唸った商品は、パナソニック・ エコソリューションズのタンクレストイレ「新型アラウーノ」(2015年6月2日より発売)。

http://ascii.jp/elem/000/000/877/877854/

新技術の「ハネガード」というのが、従来の「アラウーノ」ですでに実装している2種類の泡と水流によって流すたびに自動洗浄する“激落ちバブル”を利用し、便座を上げると自動的に水位が下がって泡が投入され、立ちながら用を足した際の飛び散りを大幅に抑制する---といいます。日本のトイレに対する情熱、恐るべし。ところで、この製品はオジサン目線で開発されたのではなくレディース目線が入っていることと思う。というのも我々レディースは、トイレを美しく使えない殿方や、美しく維持できない店舗に対して猛烈にゲンナリします。そういう意味で、こういった配慮のあるトイレを設置しているお店は婦人受けが良いこと請け合い。国内需要を考えるとレディースを味方につけておきたいというのが店舗の心情だと思います。ということで、この新型アラウーノ、店舗の需要、かなりありそうです。それに、掃除の手間や時間も省けることから、高齢化が進むなか介護施設でも重宝されそうです。こういう突き抜けた着眼点で開発される技術と製品。日本の製造業が失ってはいけないマニアックさだと思います。本当に、素敵です。

このような製品は、ニーズ無関係に社内に籠ってゴニョゴニョやっていては出てこないと思います。人の話を聞かないKYからもこういったモノは生まれづらい。アンテナの高い人と常時コミュニケーションし、今後10年後20年後の市場は、ニーズは、ユーザーは、どのような姿なのか?常にとらえておくことが、今後のビジネスマンの必須科目となるとつくづく思うのです。だからこそ、田中栄さんとJEMCOの山崎による未来予測セミナーとセミナー来場者との懇親会は、特に製造業の技術系の部門の人に聞きにきてほしいと願っております。最後つい宣伝になってしまったが、本当に全力でオススメしたいのです。


未来予測レポート2015-2030実践!アフタヌーン★セミナー 』
2015/6/4(木)12:50~19:30 (17:15-19:30は交流会) @東京(神田)
http://www.jemco.jp/seminar/150604/


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◆ランキング-1
春節期間中(2015年2月18~24日)に訪日中国人が日本で行った買い物について、「新浪ウェイボー」などソーシャルメディアの書き込みを分析した結果が調査会社などから発表された。
 第一位:医薬品、第二位:化粧品、第三位:温水便座、第四位:生活雑貨、第五位:炊飯器
 第六位:食品、第七位:目薬、第八位:紙おむつ、第九位:お菓子、第十位!:サプリメント

結果を見ると、上位10項目中8項目が何らかの形で体内に入るもの関係で占められています。近所で買う性質の消耗品が多いのにもちょっと驚き。誤解を恐れず言うと(=炎上覚悟で言うとw)中国人自身が中国産のものを信用していないという国民あげての本音を感じるのは、私だけでしょうか?

爆買いグラフ2015
<出所:2015/03/02 マイナビNEWS>

◆ランキング-2

一方、2月に実施した在庫削減セミナーの参加者の多くは中国人の爆買い対象である医薬品生活雑貨、コンシュマー家電といった、数が出るプロダクトを作っている企業だった。・・・となると、それらの会社は今、春節の爆買い対応によって、かなりの在庫が倉庫に積み上げられているのではないか?とつい勘ぐってしまう。
ところで、参加者に「
在庫にまつわるオペレーション面の課題」を聞いてみたら
 第一位:計画、第二位:在庫過多第三位:変動第四位:廃棄、第五位:欠品
と出てきた。やっぱり!!爆買いの裏に潜む、悩ましく痛ましい在庫問題。春から、在庫の健康診断と、もし、在庫の病気がわかれば、その治療方法、病気になりそうであれば、予防方法を把握することから始めてみませんか?

150324_在庫課題グラフ_削減セミナーより

<出所:2015/2月 在庫ズバリ削減セミナーアンケート結果から一部抜粋>


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前回は、「生産が停止するリスク」の中の災害について、筆者が経験した事例を紹介した。今回は、災害に備え、保険の付保について述べることにする。災害が発生してから付保漏れに気付いたというのでは遅い。その前に、保険の付保状況についても、是非、チェックしておきたい。 
 

◆保険を付保すべきものは

 会社の財産、及び、管理責任のある資産については、すべて保険を付保しておくことが必要となる。また、災害が発生すると操業ができなくなるので利益保険も大切だ。
 先ず、会社の資産から確認しておきたい。チェックすべき事項は、B/Sの借方の残高と比較して、付保漏れや一部保険になっているものがないかである。固定資産では、通常、どの企業でも固定資産台帳等は整備されていると思うので抜けは少ないが、簿外資産や預かり品については抜けているケースがある。また、賃貸契約等をしている資産で、契約上付保責任のあるものについてはきちんと付保されているか確認が必要だ。また、外注先への貸与金型、貸与設備についての保険の付保については、契約の中に明記されているか、確認しておく必要がある。実際、診断等で外注先に貸与している資産の管理状況を確認した際、保険が付保されていなかったケースも散見される。外注先で火災等が発生するということもありうるだけに、貸与資産については、よくチェックしておきたい。

 続いて、棚卸資産だが、ピーク時の在庫をカバーする保険になっているか確認しておく必要がある。棚卸資産は常に量が変化する。量や物の動きに即した保険(通知保険特約等)に加入することも大切だ。利益保険は、営業利益と共に、非操業となる期間の人件費等を含めた経常費用を付保するものであるが、付保金額の妥当性の確認と、特に確認しておきたいのは、サプライヤーでの事故により自社が操業できなかった場合の利益と経常費用をカバーする構外利益担保特約についても付されているか確認しておきたい。実際、サプライヤーに起因して操業できなくなるということも多いからだ。そして、これら付保明細が、一覧で管理できるようにしておくことが大切だ。通常、期限になると保険会社から連絡をくれるが、期限切れになっていたということも無いとは言えない。これらの管理責任者が決まっているか、抜けなく、これらの管理ができているかを確認しておきたい。

 

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