【JEMCO通信】 ジェムコ日本経営 コンサルティング事業部/広報室 編集

成長戦略 | 技術伝承 | グローバル | 改善改革 | コストダウン | 等 プロジェクト現場から最新情報やお役立ち情報をお届けします。

2013年08月

文責:ジェムコ日本経営 広報室 マーケティング担当 安村亜紀

◆ランキング

第一位!:新製品・新サービス・新事業

第二位!:新市場開発

第三位!:中期経営計画策定

第四位!:コスト競争力強化 

第五位!:R&D部門強化

第六位!:経営・幹部人材育成

第七位!:営業力強化

第八位!:事業構造改革

第九位!:経営管理の仕組み強化

第十位!:グローバル事業推進

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◆オーバービュー

本調査結果は、成長戦略セミナーに参加いただいた方々に自社の課題を答えてもらった結果である。セミナー内容が、成長戦略と経営戦略にフォーカスしたものだったため、新製品・新サービス・新規事業、新市場開発、中期経営計画策定といった課題は、2割以上の回答者が、課題として挙げている。一方、このアンケートで注目すべき点は、これらセミナーテーマ以外の課題として、生産拠点が海外へシフトする中で、グローバルで勝つためのコスト力強化、新規の商品開発・技術開発と、グローバルに活躍できる経営人材の育成が課題の上位に来ている点である。これらは、厳しいグローバル競争に勝つためにはコストとR&D、さらに、グローバルに活躍できる経営のわかる人材育成が各社の急務になっているということを示している。生産拠点が海外へシフトする中、グローバル本社としての日本の役割としては、グローバルで勝つためのコスト力強化は必須であり、また、新規の商品開発・技術開発が企業の生き残りのポイントであり、さらに、グローバルに活躍できる経営人材が鍵になるということだ。各社の課題を見て、自社が課題と認識されていることと比較してみるのも課題認識するのに役に立つかもしれない。

◆調査要綱

1.調査期間:20132月~5

2.調査対象:2013/2/262013/5/25 に実施した成長戦略セミナーのうち、アンケートを提出いただいた方301名の方

3.調査方法:セミナー時アンケート

◆調査結果補足説明

1.回答者の8割は製造業(57%:組み立て製造業、22%:プロセス/食品等の製造業)

2.8割は、年商500億円以上の大手企業

3.成長戦略セミナーというテーマであったため、回答者の多くが、経営戦略立案、新規事業新サービス開発の項目を課題として挙げている。

以上

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株式会社ジェムコ日本経営 広報担当: 安村亜紀 a-yasumuraアットjemco.co.jp  TEL03-5565-4110

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文責:ジェムコ日本経営 取締役 グローバル事業担当コンサルタント 高橋 功吉

 

海外への生産シフトが進む中で、日本の生産方式をそのまま海外に持ち込んでいるケースは多い。それで、問題無く生産できれば良いが、そうはいかないケースも多い。弊社のコンサルタントが支援をしたタイでの支援事例を紹介しよう。この会社は、組立産業で、日本では社内のものづくりの指導部隊が中心となって、ワンマンセル生産方式への変革を図り、大きく生産性向上を実現した。この成功を踏まえ、海外製造拠点にも、ワンマンセル生産への転換を図るという「ものづくり方針」を示し、その導入に向けて推進・指導をした。この指導のもと、タイの製造拠点でも、ワンマンセル生産を導入することになった。ワンマンセル生産を行なうにあたって、一人が多くの要素作業を行なうため、事前にトレーニング体制も構築し、全作業者にトレーニングも行ない一人で組立ができるようにしっかりと事前に訓練も行なった。このような事前準備も踏まえ、ワンマンセル生産は見事に導入できたのである。ところが、である。しばらくすると、全く、生産ができない事態に陥ったのだ。

 

人の入れ替わりが激しくトレーニングが追いつかない

生産できなくなった原因は、人の入れ替わりの激しさである。タイでは生産現場のかなりの部分は派遣社員を使っているケースが多い。当然のことながら、派遣社員は条件の良いところがあれば、すぐにやめてしまう。ワンマンセル生産を行なうためには、事前のトレーニングに多大の時間が必要であり、人がやめてから新たにトレーニングをしていたのでは間に合わない。早急に人を採用してトレーニングを行なうも、作業要素の多さもありトレーニング中にやめてしまう者さえある。人がやめるのに対し、補充が間に合わなくなり、何十もあるセルの屋台の多くが空いてしまい、ほとんど生産ができない事態に陥ったのだ。

現場では、教育ばかりに時間をとられ、生産できるようになるとやめてしまい、生産性向上で人件費の削減ができるどころか、逆に教育のための工数がとられ、人件費は上昇。何のためのセル生産なのかということにもなってしまったのである。

このような事態になり、相談を受けた弊社のコンサルタントは、すぐに、このワンマンセル生産をやめ、従来からのコンベア方式にし、バランスロス無く、いかに早く流すかを指導したのである。結果、品質も安定し、生産性の向上も図れ、計画通りの生産ができるようになったのである。

この会社を指導したコンサルタントは、日本国内の製造拠点でも、多くの企業でセル生産等の導入も指導してきたベテランである。しかし、同時に、在タイ企業の支援経験もすでに18年というタイ事情を熟知したコンサルタントである。彼は、タイでは、セル生産導入の難しさは熟知しており、人が入れ替わることを前提として、要素作業数の少ない生産システムの構築を指導している。世界一律での指導ではダメなのだ。

セル生産が有効なのは、人の入れ替わりが無いという場合であり、生産条件が異なれば、それに応じた生産システムを考えなければならないということだ。この企業では、日本のものづくり指導部隊のメンバーが、この基本が理解できていなかったことから、このような問題が発生してしまった。

次回は、このような生産条件が異なる海外での生産を成功させるために、事前に検討すべきポイントについて解説する。

★関連書籍: 
http://www.amazon.co.jp/dp/4822276082
★関連セミナー: 
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/SEMINAR/20130725/294241/

文責:ジェムコ日本経営 常務執行役員 宮北大嗣
◆派遣雇用に注意、同一労働同一賃金が原則、直接雇用の必要性も 

中国での人件費の高騰問題は、中国で操業する日系各社にとって、事業戦略の見直しを迫っているが、それに追い討ちをかけるように、昨年
20121228日に改定公布され、201371日から施行された中国労働契約法の改定は、さらなる人件費負担の増を強いるものになる。

この改定では、派遣形態の雇用の規制を強化し、通常の直接雇用契約の抜け穴として派遣雇用が使用されることを防ぐことに主眼が置かれており、これらへの対応は、人件費の増に結び付くと言える。

中国労働契約法の主な改定箇所は次の3点。

1.労務派遣業務の経営要件が厳格化(第57条)

2.同一の労働をした場合、派遣か直接雇用かで賃金を差別してはならない(第63条)

3.直接労働雇用が原則であり、労務派遣が認められる場合を限定(第66条)

この中で、中国に進出している日系企業が影響を受けるのは「第63条 同一労働同一賃金原則」と「第66条 労務派遣雇用の限定」の改定である。
63条 同一労働・同一報酬の徹底

被派遣労働者は雇用単位(派遣先)の労働者と同一労働・同一報酬の権利を有する。

雇用単位(派遣先)は同一労働報酬の原則に照らして、被派遣労働者と当該単位の同種の職場の労働者に対し、同一の労働報酬配分方法を実行しなければならない。

以下省略。

下線部分が新たに追加された箇所である。

工場の現場のように、同じラインで全く同じ成果が出る業務であれば同一労働は分かりやすいが、営業や創造的労働である設計業務などの場合において、同一労働かどうかを判別する基準を設けることは、正直極めて難しい。上記のように同一労働・同一報酬の原則が明文化された中国では、被派遣労働者と直接雇用労働者との報酬格差をつけるには、差をつける合理的な理由が必要だ。もし、合理的な理由が説明できない場合には、同一労働・同一報酬原則に違反しているということから、不合理な未払い賃金が存在するという訴訟を起こされるリスクが生じる。これを回避するために、被派遣労働者の賃金を上げざるを得ないことになる。
66条 労務派遣雇用の限定

労働契約雇用は我国の企業の基本的雇用形式である。労働派遣雇用は補充的な形態であり、臨時的、補充的または代替的な職務においてのみ実施することができる。

前項で規定する臨時的な職務は、存続期間が6ヶ月を超えない職務、補充的な職務は主要業務の職務にサービスを提供する非主要業務、代替的な職務は雇用単位(派遣先)の労働者が学習、休暇などの原因で職場を離れて業務に従事できない一定期間内において、その他の労働者に代替できる職務である。

雇用単位(派遣先)は労務派遣雇用人数を厳格に抑制し、雇用者総数の一定比率を超えてはならない。具体的な比率は国務院労働行政部門が規定する。
下線部分が新たに追加された箇所。

改定前の第66条は「労務派遣雇用は、通常は臨時的、補充的あるいは代替的な職務において実施する。」となっていたが、今回の改定で「通常は」の言葉が削除された。

今までは第66条は緩やかに運用されていたが、今回は厳格に運用される懸念があり、特に「補充的な職務」の解釈が問題になる。バックオフィスの業務に限らず、営業のような主要業務でも派遣会社を利用している会社は極めて多く、今後人材を確保し、現在の業務を維持するためには、直接雇用に変える必要もでてくる。

いずれの改定についても、今後通達される労働行政部門や地方政府関係機関からの指針に注意を払う必要があるが、派遣雇用を活用するということが難しくなってきていることも踏まえ、これらへの対応による人件費負担増も踏まえた対応策の検討がさらに必要となってくる。

各社の中国拠点戦略の見直しはさらに加速するものと思われる。 

文責:ジェムコ日本経営 執行役員 本社業務総括 小倉明男

◆技術伝承待ったなし!各社、苦しい悩み

会社にはノウハウもデータベースもあり、それらを保管する仕組みがあっても、記載されている内容は専門用語が使われたり、個人表現で難解だったり、使える形になっていないため、結果としてノウハウの共有化や統一化が図れていないという事例は多い。事実、プロセスや手順書もなければ若手はいちいち先輩のところに聞きにいかないと分からない。まして、英訳できていなければ海外展開ができない。阿吽の呼吸でしている仕事をいかに誰もがわかる形にするか、ベテランの頭の中を、誰もが理解でき実行できるようにするか、これらは標準化のベースであり、効率化を図る上でも最も基本となることである。ものすごい勢いで伸びている海外市場に対応するには、いつまでも国内の技術者が個人ノウハウで対応するということは不可能であり、いかに早く海外の技術者を即戦力化するかは必須課題なのだ。日本が生き残るためには、国内の技術者のリソースは先行開発・研究開発に振り向けたいと思っている企業は多い。そのためにも、技術伝承を行なう仕組みをいかに作るかが、全ての企業共通の苦しい悩みと言える。カルソニックカンセイは、この悩みを解決するダイナミックなプロジェクトに成功した。

◆聞く技術が鍵

ベテランが持つノウハウを標準化するための一番のポイントは実は聞く技術にある。すなわち、設計や生産技術の現場の猛者ともいわれる熟練技術者の頭の中や図面の片隅のメモに存在する「秘伝の技術」を聞きだす専門家を育てることにある。ベテランのエンジニアからすれば、そんなことは余計なお世話と思われているし、敬語など使って接触してもノウハウは出てこない。ベテランエンジニアに共感してもらってうまく聞きだし、難解な表現を英訳できる整った日本語にすることが求められる。こうすることで、若手でも「この製品を開発せよ」と指示したら、スタートから立ち上げまでの製品開発プロセスの中で都度何をしたらいいのか、どんな帳票が必要かアウトプットは何か、誰が見ても一目瞭然の手順書をつくることができる。
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◆ジェムコのバリュー

ジェムコは、Knowledge Engineering Solution (KES) という技術・技能伝承のナレッジマネジメント方法論と仕組みを持っている。これを活用した技術伝承プロジェクトにおけるジェムコのバリューは、三つ。一つ目は、全体のプロジェクト運営。二つ目は、ベテラン技術者の頭の中にある暗黙知をVEの機能定義の考え方をベースにヒアリングする手法。三つ目は手順書の構成と雛形である。(どの部門やどの会議にどんなアウトプットが必要かを考慮した手順書の構造と、技術を抜け漏れなくアウトプットできるフォーマットという秘伝のドキュメントが存在する)
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◆期待効果

カルソニックカンセイの事例では、開発の初期から量産立ち上げまでを包括的に網羅したEngineering Work Manual(EWM)がわずか1年というスピードで完成した。全体のワークフローから各開発担当者がやるべき事柄と手順までが4つの階層でつながっているので仕事の各フェーズで誰がどういう順番で何をすべきかが明確にまとまったものだ。ここまでできれば、世界同時立ち上げや垂直立ち上げがスムーズに行える。ひいては、日本にある大半の開発リソースを数年でグローバルにシフトすることが容易になる。

カルソニックカンセイの事例記事はコチラからお読みいただけます。(*記事を読むために、無料会員登録が必要です。)
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20130418/277692/

文責:ジェムコ日本経営 常務執行役員 奥村英夫

中堅製造業の「振り返ればSCM」

◆はじめに
SCMは大手の組立型の製造業を中心に盛んに導入されているが、中堅製造業にはまだまだ敷居が高い概念、戦略であると受け止められている。その背景として、SCM構築においてITの活用や成果の事例が華々しく強調され過ぎ、中堅製造業からは自社の実力からかけ離れたもののように感じられるからと思われる。実際、中堅製造業の何社かのSCM構築を支援してきたが、BPRに基づく定量成果の獲得と意識改革の裏付けが得られて始めて「SCM」という概念が受入られると痛感している。即ち、「振り返ればSCM」の演出が中堅製造業とっては重要なキーワードではないかと思われる。この連載第一回目では、中堅企業で実際に行ったSCM構築事例を紹介する。
◆ プロジェクト概要
(1)電気組立業 規模:年間売上高100億円 株式:店頭公開
(2)テーマ SCM構築による競争優位の実現

◆課題
(1)顧客の納期評価が同業平均を大きく下回り受注拡大のネックであった
(2)大手顧客を中心に短納期、小ロット化要求が強くなってきた
(3)需要の低迷による売上減で大幅な赤字を計上した
(4)このような中で生産機能の大半がアウトソーシングされており身軽な反面、生産性を考えた
設計、技術ノウハウに欠けており、これが納期力の弱さと高コスト構造にしていた

◆主な改革課題
経営側と改革方向性を論議した結果、次のような課題、目標を得た。
(1)顧客納期評価の向上による受注拡大
(2)小ロット短納期要求に対応した生産体制構築
(3)在庫回転率向上
(4)コア技術を有する工程の内製化、一貫化
(5)ABCシステム構築によるコスト管理力強化

◆プロジェクト成功のポイント
課題は広範囲であり全社の部門が関連するが、いきなり全社で検討するよりまず製造業の「エンジン」ともいうべき「物作り」性能を抜本的に強化することからはじめる戦略をとった。即ち、確実な情報に基づく生産を行なうためには、ギリギリまで情報を手元に引きつけて生産することが必要であるが、そのための生産体制や生産計画サイクル、さらには部材調達課題というように、生産系の改革から始め、原因構造を掘り下げ、発展させながら課題の連鎖の中で徐々に関連部門を巻き込み、活動目的と経営要求とを関連させながらBPRを推進していった。

◆進め方
ステップ1 生産の競争優位モデルの構想化
ステップ2 生販の競争優位モデルの構想化
ステップ3 生産モデル、生販モデルの実現
ステップ4 SCMとしての完成
◆☆効果☆
製品回転率   2ヶ月→1.5ヶ月
顧客納期評価  Cランク→Aランク
受注伸び率   △10%(業界平均△10%)→30%(業界平均10%)
工場損益    赤字→黒字

◆改革で構築したSCMの姿
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以上
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