【JEMCO通信】 ジェムコ日本経営 コンサルティング事業部/広報室 編集

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2014年06月

文責:ジェムコ日本経営  櫻内 康章

本コラムの前回と前々回、「管理・間接業務における改革の進みにくさには理由、要因」として「管理・間接業務で多く見られる『仕事をする人の習性』」について紹介しました。今回は、管理・間接業務の改善・改革に取り組むアプローチ方法について取り上げてみます。

管理・間接業務の改善・改革にはさまざまな角度からのアプローチがありますが、特に重要なこととして、まず「意識改革」が挙げられます。
それは、自らが気づき、認識しない限り、行動を変えることはできないからです。コスト意識、目的意識、価値志向等などの変革に取り組んでいこう、となるわけですが、その際、大きく次の二つがポイントです。

まず一つは、物事を「機能」でとらえるようにすることです。これは、ものをものとして見るのではなく、機能でとらえるものの見方、考え方をしましょう、ということです。
業務の改善・改革に取り組むには、業務というカタチではなく、業務を機能としてとらえないと、その業務の本質は見えてきません。まず、業務の目的、働きを明らかにすることが必要です。
本来、業務には付加価値が求められます。利益に貢献する、つまり究極的には儲けにつながることが求められていることを、私たちは知らなければなりません。

もう一つは「現状否定」の発想を持つ、ということです。
今日、管理・間接業務も高度化しています。当然、いろいろな問題、課題の解決は図られていますが、どちらかというと対症療法的な対応が多く、問題の本質をとらえての解決にはなっていない、というのも実情のようです。
変化・改革が求められている時代にあっては、従来のやり方、しくみ、制度などは、もはや通用しません。むしろ阻害要因になりかねません。ですから、これらを一旦捨てて、ゼロにリセットする必要があるのです。
つまり、現状否定から入ることが重要となるのです。

では、一つ目の「『機能』で見る、とらえる」ということについて考えてみましょう。

●私たちは仕事をして給料をもらっているのではない!
これはいったい、どういうことでしょうか?
では、何に対して報酬(給料)が支払われているのでしょうか?
それを明らかにするには、原点に返って考えてみる必要があります。そもそも何のために仕事をしているのでしょう。その目的は何でしょう。
いま行っている業務の本質は何でしょうか?

業務の本質を明らかにするには、先ほど述べた「意識改革」が不可欠となります。そのために「ものの見方・考え方、発想を変える」のですが、そもそも、業務の本質とはどういうことでしょうか?
極論しますと「業務そのもの自体は無価値」ともいえるのです。では、本当の価値とは、どういうことでしょうか?

私たちが給料をもらう対象は、仕事というカタチではなく、その仕事、業務が果たす機能であり、そこから得られる効用や満足、発揮される価値といったことに対してです。それらに対して給料をもらっているわけです。

業務の機能とは、その業務や業務システムの果たす使命・存在意義・役割をいいます。使命や存在意義はいわゆる「目的」であり、役割は「働き」を意味します。
機能とは、「目的」と「働き」の双方をいいます。
・目的:目指すところの事象を果たすための、その存在理由 をいい、
・働き:その目的を果たすための手段の抽象化・特有の性質 をいいます。


ですから、「何に対して給料をもらえているのか?」を考えることは、つまり、仕事、業務を「機能」でとらえることで、業務の本質を明らかにすることです。
従って、業務改善、改革に取り組むには、業務を「機能」でとらえることが不可欠となるわけです。

このように考えてみると、例えば時間をかけてどんなに立派な資料、報告書を作っても、目的がない、機能を果たしていないのであれば、極論すればその業務の価値はゼロであり、業務改善においては、ヤメル対象の業務であると理解すべきでしょう。

意識改革について、もう一つの「現状否定」の必要性、重要性については、次回紹介します。

今回ご紹介した内容はWebアカデミーで取り上げています。詳細については以下のサイトでご覧いただけます。
http://www.jemco.co.jp/academy.html

文責:ジェムコ日本経営 取締役 グローバル事業担当コンサルタント 高橋 功吉

 前回は、海外でよく発生する不正の背景と、どんな不正が発生しているか、具体的な事例を紹介した。今回は、これら不正に対する対策例を述べることにする。
 

◆不正防止対策

 先ず、不正の防止対策としては、その国の実情にあわせ、内部統制の仕組みをどう作るかが大切ということになる。すなわち、お金が関係する取引すべてで不正が発生する可能性があるので、お金に関係する取引すべてにチェック機能が働くようにしておくことが基本となる。

◆基本は、担当部門とチェック部門を分けて責任を持たせること

 例えば、発注依頼者と、発注担当者、検収の担当者が同じだったらどういうことになるだろうか。好きに発注して懐に入れても全く誰も気付かないということになる。前回の不正事例の中に示した手袋の例であれば、手袋を発注する担当と、検収する担当が同じだったので、数量等のごまかしはいくらでもできたということだ。

すなわち、先ず、担当部門(発注部門)とチェック部門(検収部門)を分け、チェック部門は不正を見逃さないということが職務と明示することが大切だ。実際に不正が発生するのは、このように、一人ですべてを扱えるようになっている場合であり、このような不正を防止するためには、担当部門とチェック部門を分けて、それぞれに責任を持たせることが大切ということだ。

 お金を扱う仕事すべてを対象に、買う場合だけではなく、売る場合についても、すべてチェック機能が働くようにしておく必要がある。また、重要事項は、トップの決裁が必要ということにしておくことも大切だ。


◆複数見積もり、二社購買

 取引先に親戚や親しい人がいる場合は、不正が発生しやすい。数量面での不正や架空発注は発注部門と、検収部門を分けることで防止できるが、見積もり単価そのものを上積みしたりされるとわからないケースもある。これを防止するには、基本は複数見積もりや二社購買が望ましいということになる。しかし、二社購買は発注量という点で、難しいケースも多いので、最低でも複数見積もりさせることは是非推進したい。但し、複数見積もりしても不正があるケースも多い。すなわち、うその見積もりを作成して複数見積もりしたと報告してくるケースである。この場合は、別の部門(例えば経理部門)に、それぞれの見積もり先に確認をとらせるということで、それらの見積もりが正しいものかのチェックをするということも必要だ。


◆仕組みにする

 いずれにしても、疑えばキリがないということになり、それらを気にしていると不信感ばかりが募ることになりかねない。それを防ぐには、これらを仕組みとして整備しておくことが大切だ。日常の仕事として、必ず、担当部門以外にチェック部門がチェックするのが当たり前というような仕組みができれば、自ずと不正ができなくなり、不信感もなくなる。

 新興国ほど、このような不正は多いが、進出時点では、このような仕組みが構築できておらず、問題が発覚してから、仕組みを作っているケースが散見される。日本の常識で考えるのではなく、不正はあるものという前提で、それを予防する手を事前に仕組みにしておき、進出時から運用するということが大切なのだ。そうすることで、貴重な人材を失うことも防ぐことができる。

◆通報制度の導入

 もうひとつの不正防止策として、不正を見つけたら、通報させるという制度を導入するのも方法である。これらの導入は、国にもよるが不正に対する牽制機能として有効と言える。また、それら通報に対し、確認する体制も作っておく必要がある。

次回は、盗難対策について述べることにする。 




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