【JEMCO通信】 ジェムコ日本経営 コンサルティング事業部/広報室 編集

成長戦略 | 技術伝承 | グローバル | 改善改革 | コストダウン | 等 プロジェクト現場から最新情報やお役立ち情報をお届けします。

2015年06月

文責:ジェムコ日本経営 広報室 マーケティング担当 安村亜紀

◆今月のランキング
2015年2月から今日までの間、在庫削減セミナーを全国で展開してきました。総勢約200名以上の方にご参加いただき、在庫にまつわるアンケートに回答頂きました。1件1件内容をすべて見させていただいたところ、課題の傾向が明らかになりました。

N=180、複数回答可
1
<課題の項目詳細>

▽計画:販売計画(見込み)の精度が低い 在庫過多:在庫過多になる

変動:販売数のバラツキが大きく在庫を持たざるを得ない 属人:業務が特定の担当者に依存している

欠品:欠品が発生する、廃棄:製品廃棄が発生する 可視化:在庫の状況がタイムリーに把握できていない

品目多数:全ての製品の調整に手が回っていない、工数:調整業務処理に手間と時間がかかる

新製品 :新製品の販売計画と実績が大きく異なる(計画の精度が低い

 

◆表層にある問題は計画と在庫過多ですが・・・

そもそも販売計画精度に問題があり、そのために在庫メタボ(在庫過多)や欠品、また、廃棄になるという事態がつまびらかになっています。背景としては、業務が属人的になっていたり、需要変動の大きさに対応できていないことがあげられます。すなわち、販売見通し精度の悪さへの対応、販売のバラツキが多い商品への対応ができていないということです。

具体的な対応策を検討するためには、商品別の需要特性を踏まえた在庫基準の設定や、需要変動の多い商品については生産対応方法の見直しを行なう等、商品の需要特性(数量変動の大きさや、販売間隔のバラツキ)にあわせた対応が必要になります。

実際の現場では、生産計画、販売計画、調達計画など計画系の部門、生産を行なう生産部門や出荷業務を行なう物流部門、販売する営業部門のコミュニケーションが上手くいっていないという状況が問題になっています。

在庫は何も、調達部門や生産部門だけの責任ではなく、あらゆる部門の仕事の結果として存在します。関係部門が正しい議論ができるように、先ずは分かりやすくデータ加工とビジュアル化を図り、その上で、色々ある在庫のパターンを踏まえて、原因と対策を考えていくということが大切ではないでしょうか。


正しい在庫の状態とその原因がわかれば、短期間で在庫を減らすことも可能になるということを、2月から6月のセミナーを通じてお伝えしてきました。在庫をみれば、生産のまずさ、販売計画のまずさ、物流のまずさ、調達のまずさ等々・・・多くの病が見えてきます。在庫スバリ診断サービス を開始してからというもの、実に多くの在庫メタボ問題のご相談を頂いておりますが、実は、在庫メタボが問題なのではなく、メタボ以前にあった他の病が見つかることが非常に多い状況です。

中国人観光客による爆買いなど予想不可な変動要因が多い昨今。各企業さまの在庫の健康状態は如何でしょうか? 



回答者属性
■調査期間:2015・2月~6月
■場所:東京、大阪、名古屋、広島、福岡の企業のうち180名様の回答
■業種:機械、化学、食品、輸送機器、電子機器、電子機器等の企業様150624_メルマガグラフ2

以上

【データの転用転載について】

資料の転用転載を行う場合、以下お問い合わせ先に、用途をご連絡の上、必ず 「(c)Copyright 株式会社ジェムコ日本経営 www.jemco.co.jp 」と明記の上ご利用いただけますようお願い致します。用途によっては、データをご利用いただけない場合もございます。あらかじめご了承ください。

【資料の転用転載ならびに報道機関からのお問い合わせ】

株式会社ジェムコ日本経営 広報担当: 安村亜紀 a-yasumuraアットjemco.co.jp  TEL03-5565-4110

e-Mailの場合、アットを@に変えて連絡下さい。

文責:ジェムコ日本経営 取締役 グローバル事業担当コンサルタント 高橋 功吉

前回は、安全について述べた。今回は、税務リスクについて述べることにする。これは、海外拠点ということだけの話しではなく、全社的に徹底すべきことなのだが、特に海外に赴任される方の中には、税務についての知識がないまま、税務調査で多額の追徴という事態に陥り、驚かれるということもある。税務の専門家ではなくても、海外で仕事をする以上、基本的な事項についてはおさえておきたい。
 

◆移転価格問題

 もともと、どの国でも税務調査に入る目的は、少しでも税金をとりたいという目的で調査が行なわれる。そこで先ずチェックされるのが移転価格だ。よくご存じの方も多いと思うが、日本を含めたグループ企業が存在し、グループ企業への取引がある場合、その取引価格の妥当性をチェックされる。例えば、グループ外の企業に100円で売られているものを、グループ企業には80円で販売していたとすれば、20円分の利益が移転されていると判断され、それらについては本来利益があったはずとして税金が追徴されることになる。うちの拠点は儲かっているからグループ企業には安く売ってあげても問題ないというような安易な判断をしてしまうと大変なことになるということだ。

ちなみに、移転価格の設定には、大きく次の3つが基本となる。

1.独立価格比準法(CUP法:Comparable Uncontrolled Price Method)

2.再販売価格基準法(RP法:Resale Price method):

3.原価基準法(CP法:Cost Plus Method):

ここでは、これらの解説は省略するが、大切なことは、税務調査が入っても、それが適切な価格設定であることを示せるようにしておくことである。実際に、海外でも税務調査が入ると、資本関係を含めた関係企業のリスト、関係企業との取引内容等の資料の提示が求められる。そういう意味では、どの方法で移転価格を設定するのかを決め、それに基づいて価格設定がされるようにしておくことが望ましい。日頃から税務調査はあるものという前提で、これらの基本を理解して経営の舵取りをすることが必要と言える。また、事前確認制度を活用して、事前に税務当局に関係会社との取引価格が独立価格であることを確認するというのも方法だ。


◆出向者の個人所得課税問題

たまたま、筆者が海外拠点の経営診断をさせていただいた企業でも見つかったことがあるのだが、出向者の個人所得が合算されずに申告されているという問題だ。出向者の所得は現地給だけではなく、日本で支払われる留守宅手当等も含めて合算して申告する必要があるのだが、現地での支払い分だけしか申告していないと、多額の追徴をされるというケースがある。実際、インドで現地給だけでしか申告していなかったのが、日本で国内給が支払われていることが知られてしまい、多額の追徴をされる事態になったという企業もある。この原因は、個人所得税の管理をする部門がこれらを知らなかったり、日本の国内給の情報が伝えられる仕組みができていなかったりということが原因だが、このようなことのないように、仕組み面も整備しておくことが必要だ。赴任を終えて、帰任しようとしたら、出国時に税関で納税が完了しているかチェックされるという例さえある。


◆全社的に税務リスクの啓蒙も必要

日本から海外拠点に出張する場合一つも、目的によって、その費用を日本が負担すべきか、海外拠点が負担すべきが違ってくる。海外拠点に支援に行くのであれば、当然、渡航費と共に支援費も海外拠点が負担すべきだ。そうではなく、グローバル本社として監査に行くというのであれば、これはグローバル本社の仕事ということになるので日本で負担ということになる。出張申請用紙の中に、海外支援と記載すれば、当然、海外拠点から支援料をもらっているはずということになってしまう。安易に「支援と書いておいた方が体裁が良い」というような申請書の書き方をしてしまうと、追徴を受ける原因になってしまう。そういう意味でも、全社的に税務リスクの啓蒙も必要と言える。

このページのトップヘ