【JEMCO通信】 ジェムコ日本経営 コンサルティング事業部/広報室 編集

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2015年08月

文責:ジェムコ日本経営 常務理事 グローバル事業担当コンサルタント 高橋 功吉

今まで、10回に渡って、海外で発生する問題と対応について述べてきた。今回は、これらのまとめとして、このような事態を発生させないために、本社機能の一つである監査と事前の教育の重要性について述べることにする。先般、日本を代表する大手の電機メーカーでの不正会計処理問題が話題になったが、これも、本来であれば、適切な監査機能が働いていれば防げたのではないかとも思われる。実際に色々な経営事故が発生する前に、その芽を摘んでおくことが、グローバルに経営推進する上で大切なことと言える。

◆管理事項の明確化

 いずれの企業も、海外各社の経営数値や品質データ等については、毎月確認している。しかし、それを見ているだけでは、問題に気付けないというケースは結構多い。いつの間にか滞留在庫を抱えていたり、また、滞留債権を抱えていたりしたりどうなるだろう。これらは、B/Sの数値だけを見ていても、内訳が記載されていなければ、在庫が少し多そうだなとか、売掛金が少し多いような気がするが・・・程度の気付きができればよいほうで、ある程度、計画の利益が計上できていれば問題無し、と見逃してしまうことが多い。実際、本社側で海外各社の管理をしている部門が、キャッシュフローをわかっておらず、売上と利益しか見ていなかったために、ある日突然、資金が回らないので、借入にあたって親元保証をして欲しいと依頼がきて、初めて不良債権の山になっているという問題に気付いたという事例もある。

このようなことにならないためには、海外子会社を管理する上で、何を管理すべきかを明確にしておくことが大切だ。また、これらは、日常、海外各社が管理事項として確認すべき事項でもある。例えば、滞留資産(定義が必要だが)の状況や、未回収債権の内容等は重要な管理事項として現地での管理と共に本社にも報告される必要がある。さらに、結果の決算では間に合わないので、先手で資金や利益の見通しを出し、事前に対策を打てる仕組みを作ることも大切だ。言い換えれば、これらの管理ができるように、先ずは、管理事項や管理の方法を明確にし、全社的に統一して管理できるようにすることが、大切と言える。


◆監査の重要性

 併せて、数字等の報告だけでは、適切な経営推進が図られているかどうかはわからないので、定期的に、現地に出向いて、現場・現物・現実で確認することが大切だ。実際、現場を確認してみると、適切な棚卸がされておらず、不明な在庫や、あるべきものがないということがあったり、協力企業に無償で支給している材料の管理が杜撰だったり、遊休設備が放置されていたり、固定資産台帳の整備が不十分だったり・・・と、経営数値には表れていない問題が発見されることが多い。また、それらを調べていくと不正が見つかることもある。J-SOX対応を含めて内部監査の体制を整えられている企業もあるが、正直、人材不足やコストもかかることから、現地の監査が適切に行なわれていない企業は多い。また、体制ができていても、監査内容が今ひとつという例もある。

 この原因には、経営の基本が理解されていないというケースが多い。例えば、キャッシュフロー経営の基本ということからすると、先ずは、B/Sの健全性を確認することが必要となり、現金の管理から売掛金の内容、棚卸資産の状況・・・と、現場でこれらをチェックしていく必要があるが、基本がわかっていないと場当たり的なチェックになってしまうからだ。また、海外でよくある問題を踏まえて、監査項目を設定しておくことも大切だ。

 

◆事前教育の重要性

 実際、グローバル化を図るには、経営の基本については、出向前の事前の教育と共に、グローバル本社としての役割を担う方々も含めて、しっかりと勉強する場を作ることが、海外で問題を発生させないためには重要と言える。今、ジェムコ日本経営では、海外出向される方々への研修を多数実施させていただいている。もし、これらが十分できていないと感じられる企業様は、是非、お声掛けいただきたい。海外で発生した数々の問題事例も交えて、経営の基本から工場運営の基本等、海外出向される方が身につけておくべき事項をおさえた研修になっている。


文責:ジェムコ日本経営 広報室 マーケティング担当 安村亜紀

◆今月のランキング
先月7月に大阪出張したときのこと。ミナミの街にいると中国語しか聞こえてこない。特にドラッグストア、ラーメン屋においては、東京以上の中国人の多さと爆買いっぷりに驚いた。物凄い物欲と消費力!!
一方、現在、夏休みシーズン。なぜか私の友人の北米旅行率が高くフェイスブックをみるとアメリカの消費者事情が沢山書いてある。それを眺めるにつけ、アメリカで人気の日本製品は、中国人の爆買い対象商品と殆ど変りないことに気づく。ついでに欧州の事情を調べてみると人気商品の顔ぶれは殆ど同じ。では、どんな日本の消費財製品が売れているのだろうか。SNSの情報を纏めてみた。


◆日用品
「紙オムツ」

特に香港や中国、アメリカでも、日本製の紙オムツがどこも品薄だという。買い占めているのは中国系の人。しかも日本産の紙オムツを、中国人が日本で買い占めて中国で転売して大儲けしているらしい。特に富裕層から絶大な支持。中国・韓国では、一度でも日本製の紙オムツを使うと、自国製品では赤ちゃんが満足しないという。日本製の「紙おむつ」は、世界的に見ても驚くほどの多機能で高性能。「ムレ防止」「フィット感」といった、言葉を発せない赤ん坊の要望を汲み取った見事な出来になっている日本製の紙オムツは、海外の競合製品と比較しても割高だが、世界各国から高い評価を得ている。
150804_コラム図01_紙おむつ

「爪切り」

外国の方に驚かれた、感動された日本製品教えて下さい!と問うと必ず出てくるのが、爪切り。“切れ味”がぜんぜん違うという。アメリカ人の友人に聞いたら、一度、日本製を使用したら、アメリカの爪切りとは無縁になる。「パチ、パチ」鋭く切れる日本製に対して、アメリカ製は「パチーン、パチーン」と力が5倍かかるし、切った爪が飛び散るらしい。米amazonの売上ランキングではネイル・クリッパーと入力すると日本製がトップに来ている。
150804_コラム図03_爪切

「マヨネーズ」

特に、アメリカ人を虜にしているのが「キユーピー」のマヨネーズ。アメリカのAmazonでは、海外メーカーを抑え、マヨネーズ部門の売上第一位に君臨。レビューでは、10人の内、5人が★5つ。「キューピーを試したら二度と元のマヨネーズには戻れない」「日本のマヨネーズ食べたら外国産のマヨネーズ食べれなくなるってくらいにキューピーのマヨネーズは美味い」などと絶賛のコメントが続く。海外のレストランでは、キューピーマヨネーズを使用することで料理に付加価値をつけているところまであるそう。
150804_コラム図02_マヨネーズ


◆日本のお菓子が全世界で大人気
「明治のチョコベビーやアポロチョコ」

日本のお菓子は全世界で大人気だ。日本ほど多種多様なお菓子をかわいいパッケージングで販売している国はほかにない。定番商品の明治のチョコベビーやアポロチョコが、米amazonで人気だ。レビューワー全員が満点(笑)。「すっかり中毒」、「これを愛せない者はいない」「チョコといちごラブの人のマストアイテム」というコメントが続いている。

⇒米amazonで販売している明治チョコベビー

⇒米amazonで販売されている明治アポロチョコ

「マルカワのガム」

昔懐かしいオレンジとかグレープのマルカワのガム。現在は駄菓子屋ではなくコンビニで20円で販売されている。レビューの平均点は3.2点とそれほど高くはないが、それでも12人が★5つの満点です(笑)。駄菓子でもこの人気。

⇒米amazonで販売されているマルカワのガム
 


ところで、これらの消費財製品は、専用の製造機械や原材料、生産技術など日本人らしい細かな工夫があってこそ作ることができる。すべからく、このような日本のヒット商品を海外で作ってもっと売ろうとすると機械や材料、生産管理などの日本人技術者必要になる。こういったものを仕組みとしてセットで売りに行けば日本の製造業はもっと潤うのではないかとずっと思っている。


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