【JEMCO通信】 ジェムコ日本経営 コンサルティング事業部/広報室 編集

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2016年09月

文責:ジェムコ日本経営 取締役 小倉明男

今回は「働き方改革」の本質の六回目として「行動の習慣化」ということについて取り上げます。

 

◆イチロー選手の習慣化力

今年6月についにイチロー選手が、ピート・ローズの持つMLB通算最多安打記録4256安打を抜きNPB/MLBの通算安打で記録を更新しました。

どうして(メジャーの中では)あんな小さな体で、大リーガー相手にそんなことができたのか。彼もアメリカに行ってすぐは筋力トレーニングなどで身体を大きくしようとして失敗したようです。そしてたどり着いたのは「細かいことを積み重ねるしか頂上には行けない」そのために身につけたのが習慣化です。

 

メジャーに来てから毎日の朝食は弓子夫人がつくるプレーンカレー(具なし)と決まっている、試合の日の集合時間の1時間前に来ておこなうストレッチやトレーニングメニュー、試合後のロッカールームでの1日の振り返りなども常に一定で時間まで決まっています。

 

常にやれることを全てやり準備することで、最高のパフォーマンスを発揮できる自分でいられるようになれば、自分に誇りを持てるようになります。自ずと自分が取り組んでいることも細部までこだわりをもてるようになり、手抜きがなくなるのです。

 

◆習慣のすごさ

イチロー選手が外部環境に惑わされることなく力を発揮できたのは、最高のパフォーマンスを発揮できるための毎日の積み重ね(習慣)なのです。ゴルフの石川遼選手が今年は腰を痛めて休養をしていましたが、アメリカに行って、外国人選手と同じ様に飛ばすためにクラブを重くして腰を痛めたそうです。休養して現在は国内で活躍していますが、シャフトを40グラム(40%)も軽くしたそうです。何かを見つけたのではないでしょうか。イチロー選手の様に外部環境に影響されず自分を見つめてこれから活躍してほしいものです。

 

環境はコントロールできない部分があります。しかし、自分はコントロールできます。その自分のパフォーマンスを上げるために何をすればいいのか、それを目標に新しい習慣をつくっていくことが、環境に惑わされずに自分の最高のパフォーマンスを出す秘訣なのです。

 

◆ストレスに強くなる(セロトニンとドーパミン)

習慣は最高のストレス解消となるそうです。ストレスに強い人なんていないのですが、それから復元できることが大切で、普段からセロトニン神経を活性化する習慣を持っているといいのです。毎日ジョギングやスクワットのようなリズム運動を実践している人は、日常的に復元力がしっかりしているので、ちょっとくらいのストレスに遭ってもすぐ回復できる。もっとも復元力を高める方法は太陽の光を浴びての朝一番のウオーキングだそうです。

 

脳科学的には、新しい目標や習慣を計画する時やその目標に向かって努力している時に脳内にドーパミンが出て、注意力や集中力が出て幸福感を感じるそうです。よくマラソンを続けている人は習慣になるそうですが、ドーパミンが出て心地よくなるので続くようです。

 

実は、私も毎朝、6時31分45秒からテレビのラジオ体操をスタートに、腕立て伏せ、腹筋、スクワット、ストレッチと30分程からだを動かしているのですが、もう習慣になっていて15年も続いています。私の場合はこれで一日の準備ができたという感じです。

 

◆習慣の重要性

「思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから」とはマザーテレサの言葉です。

 

ある思いを実現するためには習慣が大きな意味を持ちます。日々の半分以上は習慣的に行われていると言われています。習慣化されると意志力を使わないので、余力の意志力で新しい習慣化のための力が使え、新しい習慣を作れば作るほど前頭葉が鍛えられて、意志力、集中力が上がってくるのです。

 

全ての行動は、意識、無意識にかかわらず、最初は自分自身が「自ら選択した行動」です。いきなり習慣が出来上がったわけではないのです。それのため、良い習慣を形成すれば良い人生に近づくことができ、悪い習慣を形成すれば良くない人生に転落するわけです。

結局、どうやって生きていくかというのが大事なことで、苦しい中でどう向き合うか、どうやって進んでいくか、その姿勢みたいなものが大切なのです。避けることができない苦しい環境の中で、いかに高いレベルで自分を保つかというのが、大きな結果を出し続けるために重要なのですが、これを生み出すのが習慣化の力なのです。

 

今回で「『働き方改革』の本質」の6回目ですが、6回を通して読んでいただけると「①夢を持った集団が ②主体的に ③仲間とスクラムを組みながら ④思考を変えて ⑤自分で考えて、自分で決めて行動し ⑥それが習慣化され力となり、強い集団になります」ということになります。

次回は「『働き方改革』の本質」の最終回(7回目)で、「風土・文化改革」というテーマです。

以上

文責:ジェムコ日本経営 常務取締役 コンサルタント 北井好

 日本の製造業の現場では過去から培われた技術が伝承されないまま空洞化する危険性が散見され始めています。この問題に対してどう取り組んでいけばよいか、第3回目(最終回)に入ります。

 第2回目で技術伝承を加速させるには、正確に技術をまとめ上げることがまず必要であり、そのためには三つの能力要件(管理技術)が重要になる、というお話をしました。

 「技術を正確に引き出す」技術、「技術を正確に表現する」技術、「技術を正確に伝える」技術ですが、これらは人に帰属する性格のものであり、これらの技術を体得した人が核となって技術の伝承を加速推進させる必要があります。

 ただここで問題になることがあります。

 これらの技術を体得しているといっても、その人がどのレベルにあるのかその客観的評価ができていないと、「技術を正確に引き出す」段階での活動が難しい状況に置かれる場合があります。

 というのは、技術ノウハウを持っているのはベテラン、引き出す人はその後輩、となれば立場上のことを考えればスムーズにいかない場合が想定されます。

 我々外部の者であるコンサルタントがベテランから聞き出す場合ですら、最初は険悪なムードになることがあり、同じ会社の先輩・後輩という関係ではなおさら、という状況が考えられます。

 そこで、この三つの能力要件を身に付けた人を育成し、これを客観的に評価しその能力レベルに応じた資格認定を行う、「テクニカルナレッジエンジニア資格認定制度」をこの度創り上げました。

この認定制度の狙いは、広く世の中の人がこれを認め、この資格を持った人が、帰属する会社においても認知され、年齢・経験関係なく技術伝承の活動に邁進できる状況を創り上げることにあります。

 これにより日本全体の製造業での技術の空洞化に歯止めをかけようという壮大な想いもあります。

 なお指導育成の形態としては、特定企業に入り技術の見える化活動をプロジェクト推進することにより関わったメンバーを育成する「プロジェクト型」、特定企業に入り具体的テーマを取り上げ実践研修を行う「ワークショップ型」、テキストをもとに行う「公開研修型」がありますが、「プロジェクト型」「ワークショップ型」が資格認定の対象になります。

 「技術伝承を加速させるために」をテーマに、(第1回)なぜ技術伝承が進まない (第2回)技術伝承にブレーキをかける三つの壁の克服 (第3回)テクニカルナレッジエンジニアの育成と資格認定制度、をお話ししました。


技術伝承は、プロジェクト型で進めていくのが確実ですが、資格というトリガーを活用し、技術を見える化し、残し、発展させる人材育成から始めるのも得策の一つと考えています。各社さま、まずはまずは、ワークショップからお試しで着手みてはいかがでしょうか?


文責:ジェムコ日本経営 執行役員 ニュービジネス開発事業部 事業部長 財田 和典 


◆近況“技術の神様” 

 日本の技術の守り神」久し振りの復活で、今回が5回目になります。

「技術の神様」事業をスタートして7年余り。現在約150名の「技術の神様」(技術コンサルタント)を擁し、ますます活況を呈しております。

これも、ひとえに皆様のご愛顧とご支援によるものと深く感謝申し上げます。

日本各地から技術課題ニーズを頂戴し解決していく上で、多種多様な技術課題に合った解決方法がありますが、その解決を支援するのが「技術の神様」です。

「技術の神様」のホームページは、コチラ


◆人事部門からのお問い合わせ
 前にもご紹介しましたように、「技術の神様」の候補人材ですが、私たちは日頃コンサルティングで経営者の方とお会いさせていただくのが仕事ですので、その方から優れた技術をお持ちのシニア人材、それも、高度な専門技術に詳しいことはもちろんですが、技術のみならず人生観、哲学のしっかりしている方を推薦いただいております。

さらに最近では、企業の例えば人事部門からお問い合わせをいただくケースも増えています。

優れた技術を有する企業には、必ず技術の核となる人材がおられます。

定年を迎えた、あるいは定年間近のベテランの技術者の優れた貴重な技術を埋もれさせることなく、日本企業のものづくり支援の”やりがい”の実現、セカンドライフの”生きがい”の場として、企業(人事部門など)から「技術の神様」へお問い合わせが増えてきています。

これまで「技術の神様」事業を展開してきて痛切に感じますことは、日本には誰にも負けない貴重な技術をお持ちの方“日本の技術の守り神”が、まだまだ眠っていらっしゃるということです。
 

・誰にも負けない技術を活かしたい方

・日本のものづくりの将来を憂いている方

・海外経験豊富な技術者の方


等、これまで培われてきた技術やノウハウが、今日本企業に必要とされております。是非、シニアの方の貴重な技術力の発揮を通じまして、社会貢献、産業貢献へのご参画いただけますこと、心よりお待ち申し上げます。

「技術の神様」のホームページは、コチラ

【本サービスに関するお問い合わせ】jemco-frontierアットjemco.co.jp (アットを@に変えてお送りください)

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