【JEMCO通信】 ジェムコ日本経営 コンサルティング事業部/広報室 編集

成長戦略 | 技術伝承 | グローバル | 改善改革 | コストダウン | 等 プロジェクト現場から最新情報やお役立ち情報をお届けします。

カテゴリ: 1.コンサルタントの呟き

文責:ジェムコ日本経営 コンサルティング事業部 牛奥 修三

先般、異業種交流会にて、群馬県前橋市に拠点を置く通信機器メーカーである株式会社ナカヨ様の工場見学に行って来ました。
今回のテーマは、「
IoTによる製造現場の革新」です。

 同社は、1944年に中与通信機製作所として設立後、情報通信機器の開発、製造、販売、環境及びエネルギー設備関連機器、関連商品の製造、販売を事業としています。

2014年に株式会社ナカヨに社名を変更後、ものづくりサポ
ートにも力を入れ始めました。70年以上の通信機器製造に裏付けされた高品質な“ものづくり”をもとに、一歩先を行く最適なソリューション提案を行っています。また、IoTが昨今のように話題になる前から、自社工場の見える化に取り組み、様々な施策を行ってきました。マウスに使われているセンサーを取り外して利用することで、ライン稼働の可視化を試行錯誤したこともあるそうです。見える化の画面に関しても、現在でも見やすく、比較も容易ですが、さらなる改良に努めていらっしゃいます。
確かな技術
力とサポート力はもちろんのこと、一番感銘を受けたのは、改良に取り組む姿勢や、可視化したデータを全社で共有し、次に繋げるという体制です。朝礼等の打ち合わせの場には、毎月の改善活動内容をまとめた社内報や、収集されたデータが様々な角度・視点で検討できる状態に加工されて掲示されていました。改善活動の打ち合わせの様子も拝見しましたが、見える化が目的なのではなく、現場の改善や、生産性の向上を目的に取り組む姿勢が社内風土として定着していると強く感じました。
今回のテーマである「
IoTによる製造現場の革新」の本質を見た気がしました。

夜は、異業種交流会のメンバーと工場の方々とで懇親会が行われ、おいしい料
理と一緒に、群馬の地酒である水芭蕉、谷川岳、赤城山を頂きながら、(銘酒を飲み比べというには、多すぎる?量ではありましたが楽しくおいしく頂きました。)現場改善力や気づき力を持った人材の育成に対する熱い思いを聞かせていただきまた。さらに脱線したお話もいくつか聞かせて頂き、いろいろな意味で魅力的な企業だと感じました。

文責:ジェムコ日本経営 コンサルティング事業部 丸川 隆文

 前回は機械学習における学習プロセスとして、教師あり学習、教師なし学習、強化学習という3つの考え方について触れ、その中で「教師あり学習」をご紹介しました。今回は「教師なし学習」についてご紹介していきます。

「教師あり学習」が、正解がある情報をベースとしてモデルを作成するのに対して、「教師なし学習」については、正解とみなす要素がないデータ群から、何らかの特徴や関係性を見出しモデル化する方法となります。最近では、すっかり見聞きすることが少なくなった「データマイニング」手法が活用される領域となります。オーソドックスな統計手法でいうと、「クラスタリング」や「主成分分析」といったものが適用されます。ここで、居酒屋でのメニューの売上分析を行なっている場合を想定してみましょう。定番メニューである枝豆、冷奴、メインどころの各種魚料理、肉料理類、ご飯もの、デザート、もちろん各種酒類といった感じでしょうか。お客さんの会計毎に、注文されたメニューを分析すると、日本酒と烏賊塩辛が同時に良く注文される、酒量と関係なく枝豆は良く出るといった特徴や関係性が見出されます。こういった手探り状態から、何らかの特徴、関係性を見出していくことが「教師なし学習」です。ここで得られた関係性をもとに、更にその関係性に何が影響しているのかといったことを「教師あり学習」で因子分析を行なっていき、効果的な販促等に用いていきます。この分野での有名な話として、ホームセンターにて缶ビールとおむつの売行きに相関があり、その要因を調査分析したところ、奥さんからおむつの買い物を頼まれた若いパパが、ついでに缶ビールを買っているということが売上データから判り、その結果をもとにおむつ売り場の近くに缶ビールを置くようにして、缶ビールの「ついで買い」で売上を伸ばしたという事例があります。おむつと缶ビール売上の間に相関があるからといって、缶ビール売り場の近くにおむつを置いても、おむつの「ついで買い」を誘発することは期待出来ず、相関分析に留まらず、その先の因子分析等が重要となってくることが判ります。

さて、今の世の中、クレジットカードでの支払や各種ポイントカードの利用が当り前となっています。上記では居酒屋でのメニュー別売上げ分析という形で話を進めましたが、ここに個人情報もリンクさせることが技術的には可能となってきています。酒 類や食品に関する趣向や摂取量といった情報を連係させることにより、その人が注文しそうなメニューや、はたまた病気リスク等も勝手に診断されるような世の中になっているんでしょうね。更に言えば、いたるところ監視カメラが設置され、画像認識技術も向上しているので、カードを出す前から個人が特定され、注文する前から料理の仕込が開始されるなどということもあり得る世の中だと思います。これから年末に向けて飲み会も増えることかと思いますが、飲み過ぎて羽目を外し、居酒屋グループのブラックリストに載ることだけは避けたいですね。

文責:ジェムコ日本経営 コンサルティング事業部 丸川 隆文

ドラエモン開発のコンセプトを「人の生活を楽にする」としました。AIを搭載したドラエモンは世間の情報をSNS経由等で収集して、形態素解析等を通して困り事に関連した単語等を分類・整理していきます。ここで、ひとつ開発者サイドとして、悩ましい事柄が発生します。果たしてSNS上のあらゆる情報をそのまま読み込ませてしまっても良いものでしょうか?ご記憶の方も多いかとは思いますが、中国IT企業の対話プログラムにて「中国の夢は米国への移住」などと、中国政府にとっては好ましくない発言を連発したり、米国IT企業の対話プログラムは米国では最大のタブーである人種差別発言をしたりと、全てをAI任せにはできない面があります。映画の話になりますが、「チャッピ-」(2015年)ではギャングに育てられた?AIがギャングの行動規範で動くようになってしまいます。

ここで、AIがどのように学習をしていくかということに関連して、教師あり学習-教師なし学習-強化学習という3つの機械学習に関わる考え方について触れておきたいと思います。

まず「教師あり学習」ですが、簡潔に表現すると「正確とみなす情報があるデータを基準にモデル化」する方法です。例えば、住宅価格を求めたいとき、住宅の広さ、間取り、住所、駅からの距離、周辺の施設、等々と住宅価格のデータをもとに住宅価格算定モデルを作成するようなイメージです。この例の場合であれば、従来からあった多変量解析と同様な手法と言っても良いかもしれませんが、コンピューターの性能アップで膨大なデータに対しても処理できるようになったとともに、随時新たなデータを取込んでモデル修正を行なっていける部分が従来の多変量解析から機械学習が進んだ部分と言えます。第3AIブームの火付け役のひとつの事象であるGoogleが画像処理と深層学習でネコの画像を認識させることに成功したのも、「これはネコだ」といって数百万枚のネコの画像を読み込ませて、ネコの特徴からネコを判別できるようにしたからですが、これも教師あり学習にあたるものです。「ネコ」ではなく「ネズミ」としてデータ入力していれば、ネコの画像をネズミとして回答するようになっていたはずです。このように書くと当たり前と思われるかもしれませんが、次のような場合はどうでしょうか?ある研究機関で人の遺伝子情報からある病気との関連性をAIを活用して研究していましたが、人間だと思って取り扱っていたサンプルの中にイヌのものが入っていたようで、あやうく狼人間の研究をするところだったという笑えない話もあります。ここにも、まだまだ、恣意的ではないにしてもAI任せにする訳にはいかない例がありますね。健康診断用のサンプルにペットのものを出した記憶がある読書の方はいらっしゃいませんか?

教師なし学習と強化学習については、次回以降に記載させて頂きます。

文責:ジェムコ日本経営 コンサルティング事業部 丸川 隆文

前回の本稿にてドラえもんを作っていこうという方向性?を記載いたしました。ドラえもんというと、「タケコプター」や「どこでもドア」などのツールをいろいろと出してくれるネコ型ロボットでしたね。もちろん、状況に応じて提供するツールを適時選択してくれるAI搭載型です。

とはいうものの、そもそもドラえもん自体がツールですので、ドラえもんを世の中に送り出す目的をまずは考えておきましょう。コンセプトを「人の生活を楽にする」としたとして、どういった人や場面で困っている人を想定しておくかも考えておきましょう。

ここでは原作に忠実に、特殊な技能や技術を必ずしも有さない一般的な人が、日常生活で起こりうる「ちょっとした困り事」の手助けを行なうようにしたいと思います。決して、金儲けのためのツールに活用されることが第一義とならないようにしておきましょう。目的がある程度明確になったので、次に具体的にドラえもんに備える機能を設定していきたいと思います。AI搭載型と言えども、AIが最初から何か考えて自身でプログラミングを作る訳ではありませんので、手始めに「一般的な人の日常生活上での困り事」として、どういうことがあるかを考えてみましょう。とっかかりがないとアイデアが出ないので、ここはSNSとかに投稿されている情報をスクレイピングという技術を使って拾ってみることにしましょう。きっと、泣いたり、汗かいたりしている絵文字やスタンプと一緒に出てくる文言や単語が困り事の可能性があるかもしれませんね。と、みてみると、「寝坊して遅刻しそう」みたいな投稿も多いですね。こうやって、どんどん情報を取込んで、AIに人間の困り事をインプットしていきましょう。とにかく、AIも基本的には統計の延長・発展系であることを考えるとデータが多ければ多いほど、より賢くなっていきますから。

ある程度困り事が集まってきたら、少し開発者サイドで内容を分類して解決策を検討して登録してあげないといけないですね。「遅刻」に対しては、天候さえ問題なければタケコプターでスイスイと空中を移動するのが早そうですね。でも、日本の航空法では勝手に空に物を飛ばしてはいけないのでした。規制緩和が望まれるところです

文責:ジェムコ日本経営 コンサルティング事業部 丸川 隆文

2001年宇宙の旅」という映画名をお聞きになった時、何を思い浮かべられるでしょうか? A SPACE ODYSSEYがバックグラウンドで流れるなか、類人猿が手にした骨を空高く投げやるとともに画面が宇宙空間へと移るオープニングでしょうか、それともあの独特の白を基調とした宇宙船の中のイメージでしょうか、あるいは何だか意味が良く判らない映画という印象でしょうか? 著者も最近までは前記のようなイメージでしたが、最近は「AIが登場する最初の映画」ということを意識するようになりました。(これ以前に、AIが登場する映画がございましたらご一報頂けますと助かります)

2001年宇宙の旅」が1968年に上映されたものであることを考えると、AIの概念が如何に昔から存在したかを感じることができます。ちなみに、この映画に登場するAIの名称「HAL」、アルファベット順で一文字ずらしてみて頂くと、「IBM」となります。

現在IBMが社運をかけてWATSONの普及を強力に進めているのも、決して偶然ではないと思います。

ここ2~3年急激に認知度が高まったAI、第3次AIブームと呼ばれています。毎日のようにAI関連の記事が必ず紙面を賑わわせ、10年後にはAIに仕事を奪われると、ヒヤヒヤ、ゾクゾクする日々を過ごしていますが、読者の皆様は、HALやターミネーターのような人間と仲良くお付き合いのする気のないAIについて思いを巡らせるのではなく、AIをどのように活用すれば新たなビジネスチャンス、あるいは今の仕事を高度化・効率化していけるかについてご検討されておられることと思います。1990年代からのインターネットの一般普及をはじめとしたIT化の進展が、時間と距離の概念を大きく変えたように、AIの進展により世界中の膨大なデータが複合的、有機的に加工されて、新たな意味を生み出すというデータの価値概念を大きく変える転機となるのではないかと思います。大量なデータにアクセスでき、処理する能力を有する企業、グループが圧倒的に有利な立場を築ける世の中になりつつあるのかもしれません。ターミネーターではなく、ドラえもんを作る人の育成に貢献していきたいと感じる今日此の頃です。



文責:ジェムコ日本経営 コンサルティング事業部 五省太郎

■ グローバル人材は「英語」より「論語」!?

 聖書に次ぐロングセラーといわれる「論語」は、儒教の祖である孔子とその弟子達の言行を編纂したもので、その思想は「仁(思いやり)」を基本として、まっすぐに生きる力(徳)を目指したものです。

孔子の人生は、政治家として常に挫折と隣り合わせに歩んできたものであり、その厳しい現実から語られた『論語』は、何かとストレスの多いビジネスマンが、現代社会を生き抜くために必要な「メンタルの強さ」を鍛えるのに役立つと考えるのであります。前回ブログの「温故知新(古きをたずねて新しきを知る)」も論語であり、先人達の知恵を現代に活かし、新たな価値を創造しようという意味であります。

クライアント企業幹部との会話で「グローバル人材の育成」が喫緊の課題であるという話が多く、以前は英語力に注目されていた幹部が、最近では「英語が話せても海外では通用しないね!」ということを言っていました。その幹部とのやり取りから、筆者が考えるグローバル人材の基本は「逆境に負けないメンタルの強さ」ではないかと思った次第であります。

従って、グローバル人材の育成にあたっては、「TOEFLが何点以上必要か?」という基準から、「いかにメンタルが強いか」「あらゆる事態に対応できるか」「体力と胆力があるか」「企画力と突破力があるか」という視点で育成することが重要と思うのであります。魑魅魍魎の世界に動じない肝っ玉のある人材を育てるには好奇心と経験が何より必要と思われるのであります。グローバル人材育成は、「英語」より「論語」ではないかと思う今日この頃です。

論語に「これを知るをこれを知るとなし、知らざるを知らずと為せ」という言葉があります。意味は自分の知らない世界は無限にあり、そのことに気づくと、好奇心が刺激され、どんどん新しい知識が学べるということです。このように論語の中には、グローバル化に備えた教えやメンタル強化に繋がる言葉がたくさんあるように思います。筆者も論語に興味が沸いてきましたので、次回以降も論語研究を継続したいと思います。

■ 人こそ最高の宝

 さて、冒頭の「人こそ最高の宝である」という弊社哲学ですが、間違いなく人は宝なのであります。きれいごとではなく、そう言えます。例えば、魚を海または川で釣る「人」がいないと経済的な価値は生まれません。人の動き・人の力があるから、はじめて魚に価値が生まれます。但し、同時に「人」は「コスト」にもなります。1人で1匹の魚を釣った場合と1人で10匹を網などで捕獲した場合には、その成果(売上および機能)が異なり、人(=コスト)に対する売上・機能が向上すれば価値が上がります。所謂VE(価値工学=バリュー・エンジニアリング)の考え方です。つまり、価値を生み出すのは人である以上「人は最高の宝」なのであります。コストに対する機能を最大限に高度化・向上させ、企業(経済)価値を高めていかなければ「宝」が「コスト」よりになっていき、経営者にとって人が「迷惑な固定費」扱いされてしまいます。人が本当に宝になるためには、どうしたら良いのかを真剣に考え・環境を整える経営者が立派な経営者ではないかと思います。

■ 儒教の五常五倫

 儒教の教義は、五常(仁・義・礼・智・信)という徳性をつむことで、五倫(父子・君臣・夫婦・長幼・朋友)関係を維持することを教えています。

<五常> 5つの徳目

 「仁」・・・人をおもいやること

 「義」・・・するべきことをする

 「礼」・・・仁を具体的に行動として表すこと

 「智」・・・学問に励むこと

 「信」・・・約束を守る・誠実であること

<五倫> 5つの道徳法則

 「父子の親」・・・父子の間は親愛の情で結ばれなくてはならない

 「君臣の義」・・・君主と臣下は互いに慈しみの心で結ばれなくてはならない。

 「夫婦の別」・・・夫には夫の役割、妻には妻の役割があり、それぞれ異なる

 「長幼の序」・・・年少者は年長者を敬い、従わなければならない

 「朋友の信」・・・友はたがいに信頼の情で結ばれなくてはならない


今回は「人材育成と論語」をテーマに考察してみましたが、次回も論語について研究していきたいと思います。立派な日本人・立派なビジネスマンについての探求はまだまだ続きます。


*五省とは・・・

一、至誠(しせい)に悖(もと)る勿(な)かりしか(真心に反する点はなかったか)

一、言行に恥ずる勿かりしか(言行不一致な点はなかったか)

一、気力に缺(か)くる勿かりしか(精神力は十分であったか)

一、努力に憾(うら)み勿かりしか(十分に努力したか)

一、不精に亘(わた)る勿かりしか(最後まで十分に取組んだか)

昭和7年 海軍兵学校校長の松下元(まつしたはじめ)少将の発案。毎日の自習終了5分前に瞑想し、その日の自分の行動を省み、深く自己を見つめ、自省自戒したといわれている。つまり、他部門や他人のせい(他責)にしてはならないということ。コンサルタントの基本心得であり、「立派な人間」としての基本的な資質でもある。 

【注記】守秘義務の関係もあるため、このコラム内容は、かなり一般的な話題に置き換え架空のものに編集しております。起こっている事象はよくある内容でありますが、内容の詳細については、ノンフィクションの読み物であります。予め、ご了承下さい 

文責:ジェムコ日本経営 コンサルティング事業部 五省太郎

今回は、弊社の「改善・改革の哲学」の一つである『ムダは誰のためにもならない』についてご紹介したいと思います。この時期、企業の多くは来年度予算検討で、購買・製造・物流・間接部門等では、コストダウン額をどうするかの合理化予算策定において頭の痛いところではないでしょうか?

本社や経営サイドから、「どれだけ、いくら効率化できるんだ!」「まだムダがないか!」「生産性をもっと上げられないか!」等々、毎年のことと言え、いささかうんざりされている管理職の方も多いかと思います。特に購買先や外注先、物流委託先等の相手がある部門は、相手を説得し、交渉する必要があり、仕事とはいえ心身ともに大変です。なんらかの「理念」「心の支え」がないと継続的に取組むことは難しいと思います。

そこで、ムダ取り・生産性向上等の効率化を「なんのために」するかということを、改めて考えてみたいと思います。「そりゃー収益向上や競争力強化等の経営基盤強化だよ!」という答えが多いのではと思いますが、それは間違ってはいませんが、効率化の本質ではありません。なぜならば、それは会社の立場であって皆さん個人の励みとして、その答えが心の支えになっているとは思えないからです。

■ ヘンリー・フォード

 かの有名なヘンリー・フォード(1863-1947)は、「庶民でも買える自動車を何とか製造できないか?!」という素朴な想いといかに安く造るかというイメージによって大量生産を可能とする「ライン生産方式」を考案しました。そこには、「世のため人のために」という純粋な想いが原動力であり、心の支えであったと筆者は考えます。ちなみに、フォード・システムあるいはフォードイズムと言われる生産システムは、コンベアの速度が生産能率を決めるという仕組みであり、製品の単純化・部品の共通化・作業の標準化等と併せて生産性・生産高に比例し、賃金も上げるという仕組みであり、モチベーションにも配慮したもので、自社の労働者が自社の自動車を購入するということを実現したのであります。

 従って、効率化は何故やるか?というのは、世のため人のため、全人類のためであると言えます。私達が自動車・家電等を所有し、便利で豊かな生活を享受できているのも効率化のお陰なのです。我々コンサルタントも、会社サイドの目的や立場を目標にした目先のコストダウン活動になりがちですが、効率化の理念や本質について、もっと議論し、考える必要があると深く感じています。ちなみに弊社創業者佐藤良がフォードのクリーブランド工場を訪れた時、早速そこのインダストリアルエンジニアを紹介してもらい、彼に「フォードイズムとは何か?」を訊くと、「フォード一世が言っていたのは『人を動かすな。物を動かせ』ということであって、人間はいくら動いても付加価値を生まない。人間は付加価値を加えるだけで良い。物の運搬はコンベアその他で次の作業者へ送り届けることを徹底してやるということではないか」との答えが返ってきとのことです。

■ フレディレック・テイラーとフランク・ギルブレス

 フォード・システムを可能にしたのは、フレディレック・テイラー(1856-1915)が提唱した「科学的管理法」という基礎があったからであり、その「時間研究」や「動作研究」により、生産性を向上させるための生産技術・生産方法・工程管理・治具等を開発し、飛躍的な効率化を実現したのです。

また、動作研究の先駆者であるフランク・ギルブレス(1868-1924)は、作業者の動作の詳細を調査し、職務単純化や有効な標準作業化、インセンティンブ賃金制度の基礎を築いたのであります。ギルブレスの思想や考え方で我々が学ばなければならないことは、『人と仕事との尊厳に対する敬意』を背景に発想したことであり、レンガ職人だった彼は、個人差のあるレンガの積み方を記録・観察し、最も効率的な方法を割り出し、効率とは雇用者と従業員の双方に利益をもたらすと気付き、雇用者にとっては積上げるレンガの数が増え、従業員にとっては作業負荷・ストレスが軽減され、疲労やケガのリスクが低減するというメリットを発見したのであります。

■ 「ムダは誰のためにもならない」は本当である!

 弊社創業者佐藤良から伝わる話として、日本の能率学の研究者に対してギルブレスは、「工場では大勢の作業者が汗を出して無駄な仕事をしている。これは見るに忍びないんだ」と言い、「工場の作業者は多くのムダをもって作業しているが、このムダは作業者のためにならない。引いては会社のためにならないということだ。会社のためにならないということは、社会のためにもならない。社会のためにならないということは、全人類のためにもならない」という話をされたそうであります。その研究者が「佐藤君、君自身も単なる原価低減のためだけにやっているのではないことを知るべきだ。『ムダは誰のためにもならない』ということは人間として重要な基本的精神なんだよ」と教示して下さったというエピソードが残っております。このことにより佐藤良は、改善というのは世の中のため、全人類の幸福のためになることであると大いに自信を深め、また心の支えを得て、その後、誇りを持って改善道(つまりコンサルティング・ビジネス)を歩む大きな契機となったと述懐していたとのことです。

弊社のコンサルティング事業は、創業者佐藤良のこの「哲学」に則り世のため人のために貢献するために存在意義があると筆者は強く思うのであります。

■ 温故知新

 今回は、フォード、テイラー、ギルブレスという3名の20世紀の偉人・思想家を取上げましたが、筆者が皆様にお伝えしたかったことは、新しい改善・改革活動を取組む際には、先人あるいは古典をもう一度調べ直し(これが温故)、そしてその上で新たな道理や知識を見出して対策案を検討する(これが知新)ことが大事ではないでしょうか!ということです。実際、筆者がコンサルティングしている現場においては、効率化のための時間研究・動作研究を地道に実践し、標準時間や標準生産性を設定し、合理的かつ論理的な適正コストを導くことをしています。

 今回、最もお伝えしたかったことは『なんのために』効率化をするのかということです。根本的・本質的なことを携わるメンバー全員と共有し、会社や部門の立場ではない見方で評価するということが大事に思えてなりません。先に発覚した食品表示偽装問題も、原価低減のために原材料を廉価品に置換したと思われますが、消費者に対する誠意や満足度に気付き、世のため人の幸福のためにという考えに及べば、絶対に起こりえなかったことではないでしょうか。

コンサルティングの現場において、コンサルタントは常に「なんのためにそれをやるのか」ということを正しく伝え・理解していただきながら改善活動をしなればいけないと強く思う今日この頃であります。


次回(#5)は(仮題)「人づくりと論語 -人こそ最高の宝である?!-」について述べたいと思います。 



*五省とは・・・

一、至誠(しせい)に悖(もと)る勿(な)かりしか(真心に反する点はなかったか)

一、言行に恥ずる勿かりしか(言行不一致な点はなかったか)

一、気力に缺(か)くる勿かりしか(精神力は十分であったか)

一、努力に憾(うら)み勿かりしか(十分に努力したか)

一、不精に亘(わた)る勿かりしか(最後まで十分に取組んだか)

昭和7年 海軍兵学校校長の松下元(まつしたはじめ)少将の発案。毎日の自習終了5分前に瞑想し、その日の自分の行動を省み、深く自己を見つめ、自省自戒したといわれている。つまり、他部門や他人のせい(他責)にしてはならないということ。コンサルタントの基本心得であり、「立派な人間」としての基本的な資質でもある。 

【注記】守秘義務の関係もあるため、このコラム内容は、かなり一般的な話題に置き換え架空のものに編集しております。起こっている事象はよくある内容でありますが、内容の詳細については、ノンフィクションの読み物であります。予め、ご了承下さい 

文責:ジェムコ日本経営 コンサルティング事業部 五省太郎

今回は、柔道や剣道等の武道の経験者には、馴染みのある言葉「守破離」をご紹介したいと思います。
『守破離(しゅはり)』とは、「道」を極めるための道筋を説いた言葉であり、その道で一人前になるための成長段階を「守の時代」「破の時代」「離の時代」という三段階に分け、その時代・段階にあった修行をする大切さ、心構えを示しています。

『守』とは、「師の教えを忠実に守り繰返し実行し、それを完璧に自分のものにする修行期間」

『破』とは、「師の教えとその実力に磨きをかけ、同時に独自の技を創意工夫する修行期間」

『離』とは、「創意工夫した技を洗練し完成させ、独自の技を極め、師から離れ自己の流派を創始する」
 教わる側と教える側が、「守破離」の段階・時代を共有していることがポイントであり、その師弟関係により効果的かつ有効的な指導方法や成長を促せるというわけであります。特に教わる側は、師を信頼し、素直で謙虚な気持ちで「強烈に学びたい」という心がなければ成立しません。前回のブログで「啐啄同時」をご紹介しましたが、「守破離」も同様に教わる側と教える側双方が合致した教育機会・成長機会の姿勢や重要性を説いています。ちなみに、武道の場合は、「段位」があることにより、「守破離」の段階が「見える化」できているため、段位に応じた教わり方・教え方が自覚・共有でき、効率的・効果的な稽古・修行が行えるような仕組みになっています。あくまでも教える側は受身であります。
「守破離」は、ビジネス社会で言う「キャリアパス」と同様の概念であり、武道に限らず社会人としてのゴールを目指す段階のステップ・スペックを示し、共有することであり、とても重要な概念だと思います。補足すれば、キャリアパスとは、ある職位や職務に就任するために必要な一連の業務経験とその順序、配置異動のルートを言い、どの程度の習熟レベルに達すれば、どういうポストに就けるのか等のキャリアアップの道筋・基準・条件を明確化したものです。それにより、会社の目標や求める人物像・上司からの期待が分かり、また自分自身の成長の実感が得られ、モチベーションの向上、生産性の向上、技術伝承、会社への帰属意識の醸成という効果が大いに期待できるのであります。 

 最近、コンサルティングの現場において、人づくり・若手の育成・モチベーション向上・技術伝承等についてクライアント企業より、よく相談がありますが、前述した「キャリアパス」が人材育成制度として機能していない場合や、キャリアパス制度そのものが無い企業も見受けられます。雇用形態が多様化し、同時に個々人の仕事に対する価値観も多様化するなかでは、キャリアパスの制度設計が難しくなっているようです。人づくり・若手の育成・モチベーション向上・技術伝承においては「キャリアパス制度」が極めて有効と思われますので、機能しない・形骸化した「目標管理制度」と併せ、今の時代に合致した本当に機能する制度・仕組・運用の見直しが必要と実感しております。

 さて、「守」の時代の修行期間は、ずばり『千日を初心とする』と考えます。「石の上にも三年」という言葉がありますが、年間250日稼動では4年になりますので、4年が「守」の時代ということになると思います。当社コンサルタントも先輩の鞄持ちからスタートして4年を目安に「モノになるか、どうか」を判断しています。経営コンサルタントを名乗るのは、弁護士や公認会計士等と異なり非常に簡単ですが、経営コンサルタントとしてクライアントから評価・支持され、やり続けることは容易ではありません。コンサルタント業界は、「UPorOUT」という掟があり、止むを得ない判断となっています。巷では、大卒の3年以内の離職率が高いという話を聞きますが、「守破離」を教えていないのでしょうか。どんな会社・どんな業務でも3年は歯を食いしばってでもやる意味はあると思います。

 次に「破」の時代ですが、「守」の時代と併せて20年から30年位と考えます。なぜならば、筆者は経営コンサルタントとして15年目になりますが、毎日がピンチの連続であり、とても経営コンサルタントとして「奥義を極めた」という心境ではないからです。経営コンサルタントとしての「破」の時代は、クライアント企業のトップまたはそれに準ずる幹部との初接触から活動企画を策定し、実行し、そして期待されるアウトプットを出すまでを自己完結できることが最低条件となります。「破」の時代は、より多くの経験(案件)を積むしかありません。メーカーであれば部長職や執行役員クラスで過大なストレスにさらされている時代と思われます。同時に部下育成等の「人のマネジメント」をする立場になっている時代であり、プレイングマネージャーとしても労働密度も高く、責任も重いという一番きつい時代になっていると思います。

 「離」の時代というのは、『万日から』と考えます。千日を4年として計算すると40年となり、大卒の場合60歳代の定年時にやっと「離」の時代に入れるか、その時にやっと目指していた自分(取締役以上)になっているか、どうかという感じではないでしょうか。ちなみに、剣道では早くて40歳代で七段受験ができ、50歳代で八段(最高位)の受験資格が得られますが、八段の合格率は1%に満たない超難関であり、公的資格では司法試験以上の難しさであります。その受験者の多くは10歳前後で剣道を始めていますので、ちょうど「万日」あたりで八段が受験できる計算になります。(ほとんどの人は八段にはなれないため「離」の時代には進めない=奥義が極められる人は極少数)

 経営コンサルタントの人材育成および技術伝承は、実は「守破離」によって行っており、それにより当社も45年以上継続しているのであります。


 今回のテーマは、「なりたい自分になるための心構え」ですが、ビジネス社会において自分一人では自己実現は難しいということを申し上げたかったのであります。前述したように経営者・上司の期待(の明確化)と自分自身の成長実感と共有(期待値に対する評価)の繰返し(サイクル)という組織的な制度運営により、人は成長していくのではないかと思います。また、同時にその「守破離」により技術伝承ができていけるではないかと思います。そのため、人づくり・モチベーション・技術伝承にお困りの企業は、「素直」「謙虚」「感謝」の心を前提とし、「守破離」を基軸とした制度・仕組・運用を再構築することをお勧めしたいと思います。 


次回(#4)は「ムダは誰のためにもならない!?」について述べたいと思います。

第三話 了

*五省とは・・・

一、至誠(しせい)に悖(もと)る勿(な)かりしか(真心に反する点はなかったか)

一、言行に恥ずる勿かりしか(言行不一致な点はなかったか)

一、気力に缺(か)くる勿かりしか(精神力は十分であったか)

一、努力に憾(うら)み勿かりしか(十分に努力したか)

一、不精に亘(わた)る勿かりしか(最後まで十分に取組んだか)

昭和7年 海軍兵学校校長の松下元(まつしたはじめ)少将の発案。毎日の自習終了5分前に瞑想し、その日の自分の行動を省み、深く自己を見つめ、自省自戒したといわれている。つまり、他部門や他人のせい(他責)にしてはならないということ。コンサルタントの基本心得であり、「立派な人間」としての基本的な資質でもある。 

【注記】守秘義務の関係もあるため、このコラム内容は、かなり一般的な話題に置き換え架空のものに編集しております。起こっている事象はよくある内容でありますが、内容の詳細については、ノンフィクションの読み物であります。予め、ご了承下さい 

文責:ジェムコ日本経営 コンサルティング事業部 五省太郎

「啐啄同時」とは禅の言葉である。ひな鳥が殻を破ってまさに生まれ出ようとする時、卵の殻を内側からつつくことを「啐(そつ)」という。一方、ちょうどその時、親鳥が外側からつつき、ひな鳥の誕生を助ける行為を「啄(たく)」という。ひな鳥が卵の内側からつつく「啐」と親鳥が卵の外側からつつく「啄」が「同時」に行われて、卵の中からひな鳥が誕生するという絶妙の機会(タイミング)の重要性を意味する言葉である。学校や企業での人材育成においての教育機会・育成機会・成長機会の場面づくりやそのタイミングにおいて非常に重要な意味を持っていると感じている。

私にとって「啐啄同時」が役立つ場面の一つとして、初めてクライアント先に行き、これから活動するであろうプロジェクトメンバー達との初対面の場面が挙げられる。プロジェクトメンバーのコンサルタントに対する反応(リアクション)は、おおよそ次の5パターンに類型される。

131010_03_Jメルマガ_02_つぶやき01_v2
●プロジェクトメンバーのリアクション・パターン類型

比較的多いタイプは、①~③である。そのため、新規案件の初期は、毎回アウェイ感一杯である。私の場合は、大企業の本社・経営企画部門に起用され、事業部や工場へ派遣されるため、そういうタイプに遭遇するのだろう。メンバー当事者にしてみてば、本社サイドが余計な事をしやがってという雰囲気の中でスタートするので、メンバーと「なじみ」、普通の会話が成立できるまでが一苦労である。

 メンバーのタイプ(類型)を把握し、溶け込むために私がまず最初にやっていることは「自己紹介」である。以下の項目について好きなだけ話して頂くようにしている。

-① これまでの職務キャリア -② 今の仕事内容 -③ 今回のプロジェクトに対する想い -④ コンサルタントに期待すること -⑤ 皆に分かってほしいこと -⑥ 禁煙or喫煙(休憩時間頻度の参考にする)-⑦ お酒を飲むor飲まない -⑧ 出身地 -⑨ 趣味・特技、その他なんでも

中には話しべたの方もいるし、照れもあるようだが、概して皆さん饒舌であり、何故か特に⑤の皆に分かって欲しいことあたりから盛り上がり、⑧の出身地や⑨の趣味特技に至っては、同じ会社にも拘わらずはじめて聞く話が多い。「お~そうだったんか!!」という雰囲気になり、一気に場が和む。長い方では、一人で40分以上お話される方もいていつも楽しみにしている。もっともコンサル的には、②~⑤を伺うと大体の本音が垣間見れ、先に挙げたリアクション・パターンの類型を掴むことができ、さらに誰がキーパーソンかも大体判明する。 ちなみに、その自己紹介で私の小学校の同級生ということが判明したメンバーもいたりした。当然ながら次の会合では卒業アルバムを一緒に見て盛り上がった。経験上、自己紹介を経て、プロジェクトの「目的」「目標」「スケジュール」、つまり「ゴールイメージ」を共有・納得すれば、プロジェクトの成功率は確実に50%を超える。さらに、メンバーの本音を理解し、それに応じたガイド・ファシリテーション、そして「啐啄同時コーチング」をすれば、100%プロジェクトは成功する。自分と違ういろんな人がいるのが当たり前。また、クライアント企業がコンサルに求めることも100社100様。メンバー個々のパーソナリティや立場に応じて正論を押し付けず、いくつかの着眼点や改善アイデア・施策メニューを提供し、メンバー個々が自主的に実行できる環境をつくるのが私のコンサルティング・スタイルである。クライアント先のメンバーは、自社のことはよく理解しているし、特に大手企業には私より優秀な方が大勢いるので、その大勢の優秀な方々をどう動かすか!ということを常に考えているのである。そのためには、「啐啄同時」と山本五十六の「やってみせ、いって聞かせて、させてみて、褒めてやらねば人は動かじ」をコンサルタントは忘れてはならない。

131010_03_Jメルマガ_02_つぶやき02
次回は、『なりたい自分になるための心構え「守破離」』について述べたいと思う

第二話 了

*五省とは・・・

一、至誠(しせい)に悖(もと)る勿(な)かりしか(真心に反する点はなかったか)

一、言行に恥ずる勿かりしか(言行不一致な点はなかったか)

一、気力に缺(か)くる勿かりしか(精神力は十分であったか)

一、努力に憾(うら)み勿かりしか(十分に努力したか)

一、不精に亘(わた)る勿かりしか(最後まで十分に取組んだか)

昭和7年 海軍兵学校校長の松下元(まつしたはじめ)少将の発案。毎日の自習終了5分前に瞑想し、その日の自分の行動を省み、深く自己を見つめ、自省自戒したといわれている。つまり、他部門や他人のせい(他責)にしてはならないということ。コンサルタントの基本心得であり、「立派な人間」としての基本的な資質でもある。

【注記】守秘義務の関係もあるため、このコラム内容は、かなり一般的な話題に置き換え架空のものに編集しております。起こっている事象はよくある内容でありますが、内容の詳細については、ノンフィクションの読み物であります。予め、ご了承下さい 

文責:ジェムコ日本経営 コンサルティング事業部 五省太郎

【注記】*「五省」については、末尾に解説があります。
守秘義務の関係もあるため、このコラム内容は、かなり一般的な話題に置き換え架空のものに編集しております。起こっている事象はよくある内容でありますが、内容の詳細については、ノンフィクションの読み物であります。予め、ご了承下さい

第一回 ロジスティック現場のコスト意識に唖然!?

3ヶ月前から、消費財メーカー向け「サプライチェーン中期計画」策定の支援をして、取組課題毎に実行分科会を立ち上げ、今日は「資材・消耗品の削減」のチーム初会合である。この会社は、全国に工場および物流センターを要する。長年各所に資材や消耗品の購入を任せていたため、同じ段ボールにしても購入先・購入単価がバラバラ。単純にヨコ比較しただけでも単価ロスが大量に見つかる。その他パレットの購入や回収率等々、全てにおいて各工場、各物流センターが独自に行っている。全くもって合理的な「買い方・使い方」になっていない残念なパターンである。そこで、対象購入品を絞り、購入先・購入種類・購入単価・購入量・支払実績の調査を依頼。同時に、改善アプローチの仮説としていくつかの視点と着眼点を提供。次回は調査結果の内容について考察をし、改善アプローチを整理した上でコスト削減の余地(ポテンシャル)を試算する。

* * * * * * * *

ハイテク機器メーカーの物流子会社を訪問・視察。効率的な出荷物流をするための情報収集であったが、総じてコスト意識が希薄で、いささか驚いた。しかし、逆に改善余地が大きく個人的にはストーリーが見えてきた。あとは、実行するための準備として、社内の利害調整と動機付けを考えていく。いろいろとアイディアが浮かぶ。

* * * * * * * *

某化学メーカーで、物流関連資材コストに関するワーキング会合をしてきた。廃棄物が有価物として売却できることに着目。また、元請会社との契約内容を確認すると、先方義務事項が守られていないことが判明した。がしかし、メンバー自体の自覚はあまりないのに「唖然」とした。ただ、このような事態は総じてどこの会社でも散見される。物流機能として極めて重要な契約内容を詳細に把握できていないケースの何と多いことか!

* * * * * * * *

某素材メーカーの物流センターへ。プロジェクトリーダーと現場視察、物流の中核センターと営業所に訪問。やっぱり、現場に行けば新しい改善の視点やネタがあると感じた。現場の人たちは日常や常識に縛られているため、意外と、ロスに気がついていないようである。
130909_メルマガ_03_つぶやき_v3

*五省とは・・・

一、至誠(しせい)に悖(もと)る勿(な)かりしか(真心に反する点はなかったか)

一、言行に恥ずる勿かりしか(言行不一致な点はなかったか)

一、気力に缺(か)くる勿かりしか(精神力は十分であったか)

一、努力に憾(うら)み勿かりしか(十分に努力したか)

一、不精に亘(わた)る勿かりしか(最後まで十分に取組んだか)

昭和7年 海軍兵学校校長の松下元(まつしたはじめ)少将の発案。毎日の自習終了5分前に瞑想し、その日の自分の行動を省み、深く自己を見つめ、自省自戒したといわれている。つまり、他部門や他人のせい(他責)にしてはならないということ。コンサルタントの基本心得であり、「立派な人間」としての基本的な資質でもある。

このページのトップヘ